■逆に今の仕事で大変なこと、嫌な点は?
母国語では尊敬語や謙譲語の表現が無いので、入社当初は敬語が上手に使えずとても苦労しました。そのため電話でよく聞かれることをピックアップして、適切な返答をシミュレーションして書き出した「マイ敬語ガイドブック」を個人的に作っています。
語学学校で習った日本語は、実は大学では殆ど使いませんでした。英語でも同じですが、日本人の同級生は省略など若者言葉で話し、誰も「です」「ます」などとは言いません。最初は正直、彼らが何を話しているか分からなかったのですが、次第に慣れて自分も使いこなせるようになった所で社会人に。お客様に若者言葉は使えませんから、入社後しばらくは、ビジネス用語集をインターネットで調べていました。
■将来の仕事や生活の展望は?
今はまだ分からないことが沢山あり、先輩や上司に迷惑をかけてばかりいますが、いつかは自分の事務所を持ちたいという夢があります。「和色」と呼ばれる落ち着いた色彩や、空間と運営が一体となった徹底したホテルのホスピタリティ、また歴史と文化が感じられる建築関係の独特な専門用語などなど、日本人では当たり前と思っている事でも、外国人の私からすれば日々新たな発見の連続です。そんな日本独自の素晴らしさを、外国人である私の感性を通じてデザインとして世界に発信できる日がくればと思っています。
日本には独特の文化や考え方がありますもんね。
確かに、海外から来た方には、難しいと感じる部分も多いかもしれません。