「忍者戦隊カクレンジャー」を先日見終わりました。

いや~スッゴく面白かった!

そして何と奇しくも今年2024年は同作の放送30周年!!めでたい!!

 

 

という訳で(?)本作の簡易感想や紹介・オススメなど書きます。

 

 

 

自分が本作をオススメするのは主にこんな方。

 

 

①ケレン味のある作風が好きな方

 

②コミカル・ギャグ要素で爆笑したい方

 

③型破りで自由な作風が好きな方

 

④それでいて熱血要素やハードなシリアス要素も堪能したい方

 

⑤忍者や妖怪といった和風モチーフが好きな方

 

⑥イカした怪人デザインが見たい方

 

⑦女性リーダー戦隊に興味のある方

 

⑧遠藤憲一さんの怪演を見たい方

 

⑨ケイン・コスギさんのアクションが見たい方

 

 

 

 

 

 

逆に本作をオススメしないのはこんな方。

 

 

ハチャメチャなギャグを好まない方

 

緻密に撒かれた伏線を遠大に回収していく構成を楽しみたい方

 

巨大戦(巨大ロボット戦)は長尺でたっぷり堪能したい方

 

和風モチーフなら洋風と混ぜずに和風のみで完結して欲しい方

 

ギャグは好きだけど重いシリアスは見たくない方

 

1年かけて1つのテーマ・メッセージを徹底的に描く作品が見たい方

 

 

 

  各オススメ要素について説明

 

 

①ケレン味のある作風について。

 

もう本作は良い意味でケレン味に満ちてますね。

 

 

第一話、ニンジャホワイトが敵に刀(秘剣カクレマル)を振り下ろす瞬間・・・

 

 

!?!?!?

画面に英語の擬音が!!!

 

 

動作終了と同時に擬音は消え、さながら漫画の演出を実写で見ているかのよう!

 

 

更に手裏剣(鶴手裏剣)を構え・・・

(この構え自体がカッコいいよね。手裏剣構えつつ刀を持った手を交差するという)

 

 

手裏剣をシュビビビッと何連投もする動作の直後!

 

 

画面が暗転し、「SHU!」の文字が浮かび上がる!

しかも画面奥に小さくSHU!と表示されたのが、一拍毎に巨大化し手前に迫って来る演出つき!

 

 

更に間髪入れずSHU!の文字が奥から手前へ連なる!!

 

 

暗転が戻ると、敵の体にいくつも手裏剣が刺さっていく!!

 

これ静止画と文字解説で伝わりますかね~。

戦闘効果音が漫画みたいに文字としても映像に組み込まれてるんですよ。

 

見てて新鮮だし面白いし楽しいし、本作の作風の自由さが伝わりますし、

イイわ~~~!となった演出です。

 

そして忍者戦隊なのに擬音(オノマトペ)が英語というのも自由!

しかもこれはただ自由なだけでなくちゃんと納得の理由もある!(後述)

 

 

(ちなみにオススメ作風の例の一つとして挙げておきながらこの文字擬音演出、物語が中盤を超えて後半に差し掛かると使われなくなっていくので最後までこれを楽しみたいという方に対しては微妙ではあるのですが、

その頃になるとストーリーがかなりハードになって来ていて(これも後述します)、コミカルな演出を入れてる場合じゃないのかもしれないとも想像できるので、ただ消えた訳ではないんじゃないかな~と思います)

 

 

 

そして本作、忍び装束もあります!!

変身してカクレンジャーとして戦うだけじゃない!

この由緒正しいTHE・忍者といった姿で行動することもあるんです!

 

 

しかも私服姿の状態から服を掴んでブワッと剥ぎ取ったら、その下からこの忍び装束姿が出てくることだってあります!

なんというTHE・忍者感!なんというケレン味!

後述する「忍者要素」とも被りますが、忍者好きとしても堪らない部分です。

 (主に潜入任務時を中心に身に纏うため、不定期な登場とはなりますが)

 

 

そして更に、この忍び装束の状態から、装束を掴んでブワッと剥ぎ取ると・・・

 

変身シーンなしで一瞬でカクレンジャーになる事すらある!!

 

カッコイイ!

 

 

なんかスッゴイ燃える。

忍者好きだからというのもあるし、ケレン味やロマンに溢れてるし、

私服→忍び装束と、忍び装束→カクレンジャーのパターンがあるのもイイ。

カッコイイ演出をバシバシやってくれるのが本作です。

 

 

 

②コミカル・ギャグ要素で爆笑したい方について。

 

 

英語の擬音が入る演出からも察しがつくかもしれませんが、もう本作はコミカル。

毎話のようにメッチャ笑いながら見ることができました。

 

 

コミカルさの一例を挙げるなら、まず1~2話目でカクレンジャーの先祖が現れ、

現代のカクレンジャー候補である一般人の主人公たちに使命を伝えるシーン。

 先祖カクレンジャー。渋いです。

 

 

命懸けの戦いに赴く使命を伝えるのですから重々しい場面になりそうなものですが、

流れてるBGMはとぼけた感じの曲、話を聞いてる主人公達もポカンとした有様(笑)

「ハァ?」という心の声が聞こえてきそうな表情です(笑)

 

 

更には使命を伝え終わった後に先祖たちが子孫である主人公たちに掛ける言葉が…

 

 

「よいか。毎朝ヒゲを剃り、歯を磨け」

 

「インスタントばっかり食うなよ。米食え」

 

 

軽ッ!!(笑)

 

しかもこの先祖たち、400年前に自分もろとも妖怪を封印した人たちだと1話冒頭で語られます。

それが子孫に使命を託すため異空間から出てきて言うことが「インスタントばっかり食うな」。

そんな軽くて良いんだ…とかインスタント知ってるんだ…とかのツッコミを置き去りにする面白さです(笑)

 

 

第1話で妖怪の封印が解かれてしまうのからして主人公のサスケ(後のニンジャレッド)、その友人のサイゾウ(後のニンジャブルー)が金に目がくらんで敵にうっかり利用されてしまったからというヒーローらしからぬ俗っぽすぎる発端ですし、

カクレンジャーの敵となる妖怪たちも悪役であっても憎めない者達が多いです。

言動がいちいち面白いだけでなく、現代の人間界に隠れて暮らす妖怪たちの苦労、悲哀もよく描かれます(笑)

 

 

例えば序盤、人間に化けてタクシー運転手として生きている妖怪オボログルマ。

真面目に働くもののあまりに横暴な人間の乗客が多すぎて遂に怒りが爆発、

暴れ出すというその姿には同情しかありませんでした。

 

 

左のパンダみたいな顔の運転手が妖怪オボログルマの人間態。

右が料金メーターの加算が早いといちゃもんつけてメーターを壊そうとしてる客。

もう人間側が悪だろ。

 

 

この他、勤める人形店での接客中に人間の幸せそうな家族を見て羨ましく思い、

「自分は沢山の人形に囲まれてるのに孤独だ・・・」と感じる妖怪コナキジジイ。

その解決法が人間の魂を抜き取って人形に移して自分の家族にしようという発想なところは恐ろしいですが、寂しくて家族に憧れたという動機はちょっと可哀想です。

 

 

そして動機に可哀想な部分のない妖怪であっても言動がとにかくコミカルだったり、

倒された時に笑えたり憎みきれない嘆きやボヤキを言いつつ爆死する事が多いので、

面白さと憎みきれなさがない交ぜになる事が多々。

敵と言えども同情してしまったりなんか可哀想になりがち(笑)

 

(しかしこの点も見て行くとイイ感じに救いになる要素が最終的に出てくるので、「敵が憎みきれない系は後味悪くなりたくないしちょっと・・・」という方にも本作をオススメしたくはあります。)

 

 

 

他にもごく簡単にあらすじだけ抜き出して紹介しても・・・

 

 

妖怪の力で巨大化した大食いのセイカイにより街の食べ物が枯渇する回とか…

(市民を襲う巨大化した悪役みたいな図だけどニンジャイエロー=ヒーローです)

 

 

マイカーも一張羅も切り捨てられパンツ一丁にさせられるカクレンジャーの回とか。

(股間を隠し「パンツの色は何色だったでしょう?」というクイズまで出されます)

 

 

サンタの国にカクレンジャーが潜入する回とか。

(サンタの国が存在しクリスマスプレゼントを配送してるというまさかの展開)

 

 

漫画の美少女に憧れて、妖怪にお面顔にして貰う少女の回とか。

(もう画からしてスゴイ笑)

 

 

自作漫画にカクレンジャーを閉じ込めて漫画の筋書き通りに倒そうとする回とか。

(表紙のめっちゃマッチョに描かれたカクレンジャーは序の口のカオス回)

 

 

突然1話使って展開される「有言実行三姉妹シュシュトリアン」のパロディ回とか。

(鶴姫=ニンジャホワイトの広瀬仁美さんがシュシュトリアン出演者だからっぽい)

 

 

とにかくカオスで爆笑な回がゴロゴロ出てくるのがカクレンジャーの凄さです。

興味が湧いた方、ギャグ色の強い特撮(戦隊)は好きという方、是非オススメします。

 

 

 

③型破りで自由な作風が好きな方。

先述した文字擬音演出やとにかくコミカルな作風もそうですが、他にもあります。

 

 

代表的なのは謎の講釈師!

 

 

本作、妖怪が登場すると画像のように矢印付きで名前が出ます。

この「↑アズキアライ」の矢印表記がもうユーモラスで笑えるんですが、

ここから始まるのが講釈師パート!

 

 

すかさず妖怪絵巻が映り、当該妖怪の昔の姿や暮らしぶりが紹介されます。

勉強になるなぁ。

 

 

その紹介を誰がしてるのかというと、この方。

絵巻からカットが変わると、妖怪解説を読み上げてるこの謎の人物が映るんです。

 

この方が誰なのか、何故解説を行ってるのか、一切説明は入りません。

解説しているこの場所がどこなのかも説明は入りません。

 

唐突に、謎の空間にいる謎の人物が妖怪解説を行いだすという流れが定番なのです。

 

これだけでもとことん自由だなカクレンジャーと笑ってしまうんですが、

この講釈師の語り口もまた実にコミカル。

各妖怪が現代ではどう変質したか、カクレンジャーへの応援、果ては妖怪ともカクレンジャーとも関係ない自身のちょっとスケベな余談まで交えてとにかく自由。

 

こんなパートが第1話から定番として入るんですから、文字擬音や話のギャグっぷりと合わさって初っ端から凄まじく自由奔放で型破りな様を見せつけてくれます。

 

 

ちなみにこの講釈師、演じるのは三遊亭圓丈という有名な落語家の方とのことです。

落語に無知なために見終わってから知りました。

本職の方だったとは、道理で語りがとてつもなくコミカルなわけです。

三遊亭圓丈氏に興味が合ったりファンだという方にもオススメです。

 

 

(ちなみにオススメ作風の例の一つとして挙げておきながら何ですがこの講釈師の定番パートは本作が中盤に差し掛かると消滅してしまうので、このパート目当てに見ようという方には残念な結果・・・なのですが、ちょうどストーリーもシリアスさが増す頃なので見ていてパート消滅がそこまで不自然な形にはなっていないのではと思うのと、定番パートが消えた後でも講釈師が大活躍する回があったりします)

 

 

 

そして他の型破り・自由ポイント。

 

 

荒野でテーブルに置かれたローストチキンを前に真剣な顔で印を結び、唱えます。

「忍法・巨大ローストチキン!」と。

 

 

ローストチキン、巨大化。

はい、本作の忍術は何でもアリです(笑)

 

 

妖怪が鳥に化けて逃走を図れば自分を玩具?の飛行機に変えて飛んで撃墜したり、

撃墜された妖怪が自転車に乗って逃げ出す(!)と今度は自分をトラックに変えて跳ね飛ばしたり(!?)、

更に妖怪が野球ボールに化けて逃げようとした(!?)らグローブでキャッチしバッドを構える仲間に向かって投球します(!?!?)。

序盤からこのノリなのでもう爆笑でしたね(笑)

 

 

鶴姫=ニンジャホワイトが真剣な顔で印を結んで・・・

 

ドロンとバイク召喚。

シャークブリッダー、シャークランチャー、シャークスライダーという名前の本作のメイン乗り物。

「忍法で出したの」の一言で済まされますし、仲間も即受け入れて搭乗します。

もう本当に何でもアリ(笑)

 

(ちなみにこのバイク達、カッコイイし好きですが出番は少ないのでこのバイク目当てに本作を見るのはあまりオススメはしません)

 

 

 

そしてOP曲、「シークレット カクレンジャー」

もう曲を聴いて貰えれば一発で分かるのですが、実に意味不明な歌詞。

オシャレで爽やか、かつカッコ良さもあるとても良い曲ですが、歌詞は本当に謎。

開幕で流れるこのOP曲がもう本作を象徴してると言っても過言ではありません。

(ちなみにOP映像自体は忍者要素も堪能できるし真っ当にカッコイイ)

 

 

(公式で曲がアップされているのでどうぞ)

    ↓

 

 

 

「ニンジャ! 摩天楼キッズ」が流れるEDも実に自由。

敵の雑魚軍団「ドロドロ」が何故かダンスしてる映像がひたすら流れます。

(ちなみに背後の建物は幕張メッセ。アイマスのライブやガンダム00のイベント等で訪れていたため、知らぬ間に聖地巡礼を果たしてました

 

 

お偉い妖怪たちも踊った末に、終わり際にやっと主人公のカクレンジャー登場。

集団でカクレンジャーから逃げ出す中、1人だけ逃げ遅れたドロドロがひたすらカクレンジャーに追尾され、懸命に逃走する様がアップで映って終わり(笑)

 

もう本当に何なんだこれという自由さが溢れてます(笑)

 

1人だけ取り残され必死に逃げる雑魚怪人・ドロドロの姿には哀愁も漂います。

敵の妖怪に同情してしまう作風はED映像からして一貫して健在です。

 

更にこのED曲の歌詞がまたスゴイ。

OP程ではないにしろ相変わらずカオスというか謎な歌詞です。

それでいて曲としてはなんか洒落ててイイ感じというのもOP同様です。

 

 

(こちらも公式で曲がアップされているのでどうぞ)

    ↓

 

 

本編を挟むOPとEDで毎回本作の自由さを見せつけられる仕様となっております。

 

 

 

(※予想外に長くなったため続きはまた別途投稿します)

 

 

※後編を書きました

 ↓