朝7時。電話が鳴る。

「もう1週間くらい、子猫が鳴いているんです。保護してもらえませんか?」

でもその声は、だんだん小さくなってきていると――。

姿は見えない。どこにいるのかもわからない。隣の家にいるようだが、自分ではどうすることもできない。家の事情もあり、病院に連れて行く時間もない。

「できない」「わからない」「どうしたらいいかも…」

繰り返される言葉の中に、でも確かにあった。

**「かわいそうで……どうにかしてあげたい」**という、祈るような想い。


「あなたにできる“たった一つのこと”が、その子を救うかもしれません。今その場所にいるのは、あなただけ。救えるのは“あなた”なんです。」

まずは隣の方にお願いして、敷地内に入れてもらうこと。

そして、存在の確認を。


「棒でつついたら、微かに動きました。眠ってるのか、弱ってるのか……」




ようやく、一歩が動いた瞬間だった。

「費用は出します。なんとか保護してほしい」
そう託された想いを受け、メンバーがすぐに現場へと向かう。

そして――
いた。小さな、小さな命が、ピーピーと鳴いていた。

ミルクを買いに走り、その場であたたかなミルクをあげる。
片目は腫れていた。点眼をそっとさしながら、震える身体を包む。




体重186g。まだ歯も生えていない、生後10日ほどの命。
育児放棄か、母猫とはぐれたのか――この地域には猫が多いという。

だから、これ以上不幸な命を増やさないために、避妊去勢の話もきちんと伝えた。

この子には、2〜3時間ごとの授乳が必要だ。
それでも確かに、確実に、重さが増えていく。命の炎が、少しずつ力強くなっていく。

「生きたい」――小さな身体で、それでも大きな声で、そう叫んでいた。



自分にできないことは、誰かにもできない。
でも、自分に“ひとつ”でもできることがあれば、命のバトンはつながれていく。

誰かが「何か」をしたその瞬間に、ひとつの命が救われる。

1人が1匹の命を救えたら、救える命は、無限にある。

wellbeingにようこそ。ちいさなおちびちゃん




wellbeing代表