今、商店街に必要なのは「言葉のおもてなし
(1) 現状
中国からのインバウンド客は、回復傾向にあります。
2024年の春節期間中には、日本への中国人観光客が前年比135.6%増加し、98万人に達しました。2025年1月には、前年同月比で135.6%増の約98万人に達し、コロナ禍以前の訪日客数の水準へと回復が継続しています。
いわゆる「爆買い」から、「体験」への消費意欲が高まっています。宿泊費、飲食費、娯楽・サービス費が増加しています。
回復は進んでいるものの、観光地のキャパシティを超える訪問(オーバーツーリズム)や、地域住民との摩擦、多言語対応の不十分さ(特に地方)、キャッシュレス決済の普及不足、環境の整備などが課題として挙げられています。
大阪万博が開催されることもあり、今後さらに多くの中国人観光客が日本を訪れることが見込まれています。尼崎の商店街への誘客も、この大きな流れの中で非常に良いタイミングと言えるでしょう。
〇初級コース
毎週土曜日、午前10:00~11:00
〇中級コース
毎週土曜日、午後13:00~14:00
(2)尼崎商店街への中国人観光客誘致システム
①. 中国語教室を核とした「おもてなし」人材育成と情報発信
NPOの中国語教室は、単なる語学学習の場にとどまらず、「中国人観光客へのおもてなし」を担う人材育成の拠点とします。
②商店街スタッフ向け「おもてなし中国語」講座の実施:
日常会話だけでなく、商品案内、道案内、トラブル対応など、商店街での具体的な場面を想定した実践的な中国語を教えます。
③中国の文化や習慣、マナーなども併せて紹介し、より深いおもてなしを可能にします。
④受講者には「中国語対応可能」のバッジやステッカーを配布し、観光客が安心して利用できる目印とします。
⑤中国語を学ぶ生徒たちを「商店街サポーター」として組織し、万博期間中や特定の日には商店街で観光客の案内や通訳ボランティアとして活動してもらいます。
彼らがSNSで商店街の魅力を発信することも奨励し、多角的な情報拡散を促します。
⑥NPOのウェブサイトやSNS(WeChat、Weiboなど中国で主流のプラットフォーム)で、 商店街の魅力や店舗情報、イベント情報を中国語で発信します。
万博会場からのアクセス方法、尼崎の観光スポットとの連携情報なども盛り込みます。
中国語教室の生徒による商店街紹介動画なども作成します。中国語のお店案内チラシも作成可能です。
➆ 商店街の「受け入れ体制」整備
せっかく来てもらうからには、快適に過ごしてもらえる環境を整えることが重要です。 ・中国語教室の生徒による商店街紹介動画なども作成します。中国語のお店案内チラシも作成可能です。各店舗でメニューや案内表示を中国語併記、もしくは中国語の翻訳を用意します。
・商店街の入り口や主要店舗に、中国語で商店街の地図、各店舗の紹介、おすすめ商品などを表示するデジタルサイネージを設置します。各店舗の商品棚にはQRコードを設置し、スマートフォンで読み取ると中国語の商品説明が表示されるようにします。
・観光客が情報を調べたり、SNSで発信したりできるよう、商店街全体でスマホ対応を整備します。
⑧Alipay(支付宝)やWeChat Pay(微信支付)など、中国人観光客が日常的に利用する決済サービスを導入するよう、商店街の各店舗に働きかけます。導入を支援するNPO主催の説明会なども有効です。
⑩ 万博との連携とプロモーション
・万博会場からのスムーズな誘客=「売り」を創ります。
・万博会場内に尼崎商店街のブースを設置し、中国語教室の生徒や商店街関係者が、商店街の魅力やアクセス方法を直接アピールします。
・尼崎の地域性を活かした商店街で使えるお得なクーポンなどを配布します。
・万博会場と尼崎商店街を結ぶ交通機関(電車、バスなど)と、商店街内の複数店舗で利用できる割引クーポンや特典を組み合わせたなどのアイディアを持つ人もいます。
・中国で影響力のあるインフルエンサーマーとネットワークし、尼崎商店街の魅力をSNSで発信してもらいます。