先日、パティシェとシェフ夫妻がリノベーションの参考にとキッチンを訪問されたことを書いた後、依頼していた食洗機の修理人が来てくれました。一応食器を洗うことはできていたのですが、毎回エラー表示が点灯して、洗浄が終わっても電源が消えない状態が続いていました。

職人気質を感じる修理人さんがキッチンに入って、食洗機をチェック。びっくりしました。食洗機が引き出されてむき出しに!ビルトインしたのだから、オフできて当然なのですが。ひととおりの運転をさせて、基板から何からチェックするので、けっこうな時間がかかりましたが、無事、部品を交換して修理完了。

その際に、修理人さんから貴重なアドバイスを聞くことができました。

洗剤は何を使っているか、という質問がありました。わが家の食洗機は、ガゲナウ社製です。推奨する洗剤があるのですが、近所で買えるものでないと不便なので、一応ガゲナウ製に対応の洗剤を使っています。それを伝えると、次は使用量はどのくらいか、との質問。ガゲナウ社製は国産の一般的な食洗機よりも庫内が広いので、洗剤に表示されている使用量の目安ではなくて、庫内の洗剤入れの『標準的な汚れの場合』という目盛と『油汚れなどが多い場合』の目盛に従っていると答えました。そうしたら……

わが家が使用している洗剤なら、状態に合わせた目盛よりも多めに入れてほしい、とのこと。また汚れ具合に合わせた洗浄モードも、軽めよりは必ず充分な洗浄が期待できるモードを選んでください、とのことでした。洗剤の量とモードの選択が適切かどうか、これはお皿や鍋が一見きれいになっているようでも、庫内のバスケットやパッキングなどどこかに汚れが少しでも残っていないかで判断します。汚れがどこかに残るようでは、洗浄が不十分ということで、この落ちきれない汚れが故障の原因になるそうです。特にパッキングに少しずつたまった汚れなどはパッキングを痛めることになり、使用不可能につながることもあるそうです。なるほど、時々バスケットや扉内側が汚れている食洗機を見ます。飲食店の厨房とか、賃貸の年数の経った家の食洗機で。これは不十分な洗浄で汚れがたまって、庫内が不潔になっていることでもあり、故障に結びつく状態でもあったんですね。

 

右が洗剤投入口。

内側の線が洗剤量の目安

 

母のマンションの食洗機は国産なので庫内は少し小さめですが、よく見て少しでも汚れが残っているようであれば、モード設定と洗剤の量の調整を伝えようと思います。庫内の大きさに関わらず、とにかく食洗機自体に汚れが残ったり、しばらく使用しないと臭いがこもったりすることのないよう、観察しながら使いたいですね。

洗剤の節約やモードの選び方で電力の節約をしたいと思う反面、適切な使い方をしないことで、この大きな家電の寿命を縮めていたら、それこそ大きな無駄になります。悩ましい。洗う食器の量によっては、手洗いよりも食洗機のほうが水も洗剤も節約になるといいます。この食器の量の境目の判断も難しい。たとえば、夕食後の食器や料理器具を、食洗機に入れられないものを洗うときの水を利用して予洗いしてから食洗機に入れ、翌朝の食事の食器と一緒に洗うなど、なるべく工夫をしていますが……。

家事をしていて思うのは、きれいにしようとすると、必ず環境負荷がかかるということ。水を使う、洗剤を使う、電力を使う……でも「きれい」を保つことをサボると物が無駄になる、これも事実。家事もたくさん考えるべき時代ですね。