先日のレッスンでの一コマが面白かったので。
よく俳優さんなどで、「役作り」という言葉を
耳にしますよね。
例えばドラマで「影の多い無口な男性」という役だったら、
セリフや台本に書いている以外で、その役を務める俳優さんが
いろんな想像や下調べをして、台本やせりふにない事を自分で
自分流に加える。演出する。役者ってそういう意味では面白い。
これがどこまでできるかで、良い俳優になるかどうかの
分かれ道ですね。これを音楽で生かしましょう!
今日の曲、ドビュッシー作曲子供の領分の1曲
「ゴリウォーグのケークウォーク」
先日この曲でピアノレッスンでした。6番目↓↓
まずはどんな曲か、お手本的な演奏からお聞きください。
♪ゴリウォーグのケークウォーク
さて難しい話ではありません。
今日のnon noteレッスン(nnレッスン)は+αのレッスン。
あなたならこの曲、どんな役作りをしますか?
もちろんドビュッシーに聞いてみないと、本当の所は
分かりません。
この曲は私の調べでは(諸説あり)、ドビュッシーが
パリのアパルトマンで、溺愛する娘シュシュ3歳の
「おもちゃコーナー」から発想してできた組曲。
こどもの「領分=コーナー」。
そこに黒人のお人形がありました。
パパが買ってきたばっかり!(迷走に入っています!(笑))
ゴリウォーグとは当時流行っていた黒人の人形で、
ケーク・ウォークとは、当時アメリカの黒人たちのダンス音楽で、
踊りで優勝するとケーキをもらえるからケーク(ケーキ)・ウォークと
呼ばれたそうです。
そしてここから演出。最初の5小節。ここをどう創る?
そして5小節目の全休符は何?
ここだけで30分以上レッスンでした。楽しかった~♪
どのように演出するかは演奏者の自由。
どのように演出するかは演奏者の自由。
私の迷走例では最初の2小節、ドビュッシーが
お人形に布をかぶせての初お目見えで、シュシュに
よびかける。
「シュシュお人形だよ~」テーマ部分で、物語(曲)が
始り、3,4小節目でかぶせていた布をサッととる!
「ジャン!!」
全休符は目を見張るシュシュ、固まる!
2段目の4小節で、パパ(ドビュッシー)は嬉しそうにねじを巻く。
(私の発想ではねじ巻き人形)
2段目の5小節目から人形が踊り出す!!
と言う感じでしょうか。そしてこの演出、音色を
どう創りどうつけるか。♪ワクワク♪
どう創りどうつけるか。♪ワクワク♪
これで行くと最初の2小節は人(ドビュッシー)の大きな声。
3小節目は「さあ(布)とるよ~!」という「思わせぶり」。
そして4小節目でついに布をとってしまい、
「お人形ご登場!」「ジャン!!」
4小節目はアッチェレランド。
3,4小節めは声でなく動作または様子。
1小節目のフォルテはパパの大声のフォルテ。
クレッシェンドは布がはがれていく様子。
最後のダブルフォルテのスフォルッアンドは
「ジャン!」だから、大きい音じゃなく「勢い」。
「布のとれるスピード」「ご登場!!」
「ジャン!」だから、大きい音じゃなく「勢い」。
「布のとれるスピード」「ご登場!!」
これを音にする。さあ面白い。どう弾く?
どんな音や速さで弾くと、よりリアルに
この情景が浮かぶか!
先ほどとは全く違うフランスの巨匠の演奏。
故サンソン・フランソワの演奏で12:45から。
信じるか信じないか、どう弾くかどう聞くかは
あなた次第!(笑)
♪ゴリウォーグのケークウォーク
さあ、あなたならどう弾きますか?!