先日目にした光景で、ちょっと気になったことです。
その日、銀行のATMはとても混んでおり、私が
目にしただけでも20人は待っていました。大阪の
ど真ん中の大きな銀行です。
その時私はATMでお金の操作をしており、私が
銀行に行った時は、たまたま1台空いていて、
その後ATMを操作している途中でふと振り返ると、
長蛇の列ができていたのです。
そして私の1つ飛ばして横のATMに親子がいました。
幼稚園児ぐらいの子供とお母さんです。そしてその
子供は、どうしてもATMの画面の数字を押したい、と
言い張っていました。
お母さんが「今は忙しいから」とか、「今とても混んで
いるから」という声が聞こえたまでは、良かったのです。
ごく普通に感じました。そしてどうやらどこかに送金
しようとしていたようです。
ところがお母さんがそう言っていたはずなのに、
どこかでお母さんが後ろめたさを感じたのでしょうか。
さっきの声とは裏腹に、「ここを押して」「数字間違えない
でね」という事声が聞えてきました。そして「いーち」「1」
「さーん」「3」など、ゆっくりいくつかの数字が順番に
繰り返されていきました。結構大声です。そしてちゃんと
押せると、「上手じょうず」という拍手が起こっています。
私は「はぁ。。。??」と言う感じでした。どんどん
待つ人は増えてきています。
私は大勢の人が待っていたので、大急ぎでここで
銀行を出たのですが、このお母さん、自分が子供に
とっていい親であろうとすることの裏側の感情、
「人を待たせている」
「人に迷惑をかけている」
「自分たちの様子を人が見たらどう思うか」
を感じていません。おかあさんは人を待たせて
いる事より、良いお母さんでいようとしたのだと
思います。皆様どう思うわれるでしょうか。
したっがって、この子供も
「人の気持ちが分からない」
「客観性を持って物事を見ることができない」
「謙虚」
という感情が分からない、育たない子供に
育ってしまうでしょう。
最近の育児書は「良い親はこうあるべき」を
たくさん書いていますが、1番身近な親が1番
大切な感情「人がどう思うか」を育てるべきで、
そのためには嫌な感情、
「お母さんは〇〇が嫌い」
「お母さんはそれがいやなの」
「我慢しなさい」
などを子供に言うべきだと思います。
言ってはいけない、子どもを理解しないと、と
思いすぎるお母さんが多いように思います。
それでは嫌な感情を、子ども自身が味わう
チャンスがありません。
そして子供は嫌な感情を言われて初めて、
「お母さんは〇が嫌いなんだ」
「お母さんがいやがっている」
など、相手の感情を理解する心が育つのだと
思います。
嫌な感情を経験しないと、平気で人に
嫌な事を言ったりしたりします。また相手の気持ち
を考えたりできなくなるため、いじめや登校拒否、
クレーマーなどが増えてしまうのではないでしょうか。
こんな感情を教えられるのは、唯一家庭です。
いろいろ心理カウンセリングをしてきて思いま
すが、こんなことは小学校低学年までに教えないと、
その脳は(感情は)育たず、手遅れになってしまうと
思います。
謙虚、人がどう思うか、を感じる心を育てましょう。