皆様こんにちは。この2,3日は良いお天気が続き、
「春」といった陽気ですね。こんな季節はお子様と
外に出て自然に触れ合ったり、空を眺めたり、
駆け回ったりしてみてくださいね。
さて今回はこの時期にあった
童謡「こいのぼり」
で、お子様の感性を高めてみましょう。
といっても、あまり最近はこいのぼりを
都会では見なくなりました。
皆様のところはいかがでしょうか。
ぜひ日本の文化、季節を感じるツールとして味わって
ほしいものです。それではまずは歌ってみましょう。
♪こいのぼり <
いかがでしょうか。いろいろな「こいのぼり」の歌がありますが、
皆様が一番よく知っておられると思われる童謡「こいのぼり」です。
まずこいのぼりとはどんな意味があって、5月になると庭などに
飾る(およがす)のでしょうか。
こいのぼりのいわれは遠い昔、中国の黄河上流にある竜門に
泳ぎ登ることのできた鯉だけが、昇天して龍に化けると言う
登竜門伝説にのっとり、その鯉の滝登りの様子を表したもの
だそうです。
江戸時代の後半ころから作られ、最初は武士の間だけの習慣で
家紋を入れた旗や幟、武具を端午の節句に飾っていましたが、
その後それが庶民にも広まったようです。今のように色鮮やかに
なったのは東京オリンピックの後からだそうで、それまではもっと
色合いなどは地味だったようです。
と、歴史的にはこのような感じでした。これはお子様にもわかりやすく、
時期をみてお話してあげてくださいね。そして実際この歌で、
「何を感じるか」が
大切なポイントとなってきます。
いつもお話していますが、見たものを羅列して説明するだけでは
感性は伸びません。ご両親がどう感じたか、今の季節はどうか等、
感性的な事をお話してあげましょう。
例えば「やねよりたかいこいのぼり」、
これはマンションなどに住んでいたり、都会でビルがあるような
環境に育つと、「それが何?」という感覚になるかもしれませんが、
これは屋根より高くこいのぼりを掲げることで、強くたくましいとか
天に近づくなどの意味があり、
「単なる高さを言っているのではない」
という事を説明してあげてください。
そしてそれを見上げると必ず、「空」がこいのぼりのバックに
なるはずです。そこでご両親が感じたこと、
「高い空におよぐこいのぼりはきれいだね」とか、
「立派だね」
などの感想を話してあげてください。
感想や感情を感じて(聞いて)、子供の感性は育ちます。
だからご両親が感想を話さなければ、感情の乏しい子供に
なってしまいます。
仮に赤いこいのぼりを飾っているお宅があれば、天気の
良い日なら「青い空に赤いこいのぼりはきれいだね」とか、
「高い空で泳げて、こいのぼりが嬉しそうにしているね」など、
良いこと、美しいこと、楽しいことを感じるようなお話や感想を
たくさん言ってあげましょう。
今の時代切れやすい、むかつく、腹が立つなど、悪い感情が非常に
横行しています。せめて幼児の時期は良い感情をたくさん感じさせてあげましょう。
次に
大きいまごいはおとうさん
ちいさいひごいはこどもたち
ですが、ここはまごい、ひごいについてまず説明してあげてください。
そして大事なことや感性を育てる要素としては次の、
「おもしろそうにおよいでる」
が非常に効果的、またはおもしろいと思います。
お子様に「何がおもしろいの?」と尋ねてみて下さい。
これを読んでくださっているあなたは「何がおもしろい」と
思いますか?ここが非常に重要です。
親子でおよぐことが楽しく、おもしろいのか、
または空で泳ぐことがおもしろいのか、
風が吹いてくることがおもしろいのか、
この答えは何でもかまいません。そしてその後
「だからお子様がどう思ったのか」が大事です。
お子様に「何がおもしろいの?」と尋ねてみて、
仮に「お父さんとおよぐことがおもしろいから」と答えられた
としたら、「じゃあ○ちゃんもお父さんと遊んだり、もし
こいのぼりであそこでおよいでいたら楽しい?」と尋ねて下さい。
子供は質問されると考えます。そして考えることの積み重ねで
「感じる」が育ちます。最初は真っ白で考えるも感じるもありま
せん。あるとすればそれは動物的本能の部分で、考えたり感じ
たりしているのです。
「感じる」はある意味、考えるが重なって瞬時に考えた感覚でも
あります。そして「感じ」なければその子の成長は広がらないの
です。
何かを感じるから何かをする、何かを言うになりますし、一番
悪いのは「何も感じない」が多い子供になってしまうことです。
これが俗に言う「無気力」で、何かをさせても「しんどい」「できない」
「わからない」「めんどくさい」「知らない」となってしまいます。
最近のお子様は以前と比べると、これらの言葉を使うことが非常に
多いと私は思います。
こいのぼりの歌を歌い、外でこいのぼりを眺め、いろいろなことを
お子様と想像してみましょう。
「今からこのこいのぼりはどこへ行くのかな?」
「何を話しているかな?」
「このこいのぼり、朝ごはんは何を食べたかな?」
「川に帰りたいかな?」
そしてこの春という季節をこいのぼりを通して、「外」で味わって
みてください。こいのぼりは家の中で見るより、天気の良い日に
外で見るから春を味わえ、壮大な感じがします。
家の中にこもりがちな今の子供には、とても良い季節の行事です。
女の子もぜひご近所などのこいのぼりを見て、一緒に楽しんでくだ
さいね。