「勉強しないで頭が良くなる」なんて、こんな上手い話は
ないですよね。でもちょっとしたことが、お子様への大変よい脳への
刺激と、将来への「種まき」になります。
それは「勉強が好きになる種」であり、「勉強と生活を結びつける種」
でもあるのです。生活と勉強があまりにかけ離れているから、「何の役
に立つの?」「何のためにやっているか」がわからなくなり、勉強がつま
らなくなってしまうのです。
それではどんな種を蒔けば良いのでしょうか?
これは以前にもお話したことがあるかもしれませんが、お子様2人を
歯科医師にされたあるお母様のお話です。
お子様が幼ない頃ご飯を少ししか食べず、困ったそのお母様は、
はかりをテーブルの上に置き、
「はい、○ちゃんのおちゃわんは○グラム」
「はい、△ちゃんのおちゃわんは○グラム」
とされたそうです。そしてそこにご飯をいれ
「ほーら、○グラムになった」
と言って、けして勉強ではなく遊びながら食事をされたそうです。
もちろん行儀作法としては悪いですが、ご飯を食べさせたい一心で
思いついた案でした。
そして「もういらない」とお子様が言うと、
「あら、○グラムしか減っていないよ」
「あ、△ちゃんは○グラムも減った!」
「今日はおねえちゃんの勝ち~!!」
と、「具体的に」「遊びながら」やったそうです。
これを毎回やると「勉強」「押し付け」になって
しまいますが、時々思い出したようにやったそうです。
その効果でだんだんご飯を食べるようになり、最後は
姉弟でたくさん食べる競争になったそうです。これがきっかけで
数字に興味をもち、算数が好きになり、歯医者さんへの道につな
がったとおっしゃっていました。
これが種まきですね。日常の生活にちょっと算数を入れる、
ちょっと社会(地理や歴史)を入れる、そんな些細な事が
子供の印象に残り、それが勉強を好きになる、きっかけとなる
のです。
つまり、好きになる事=勉強が負担にならない=小学校のうちは
遊び感覚、が良いのではないでしょうか。
東大に行っているような人を見ると、「勉強にはゲーム的な感覚」が
あります。そして幼児期の勉強に対する印象、親が与える印象が大きい
と考えられます。親が「ああ大変」とか「ママはばかだったからお前も
大したことない」なんて無意識に言っていると、その種が蒔かれて
しまいます。
幼児のうちに「勉強が好き」「勉強はゲーム」のような感覚を身に
つけてあげましょう。まずは遊びながら、生活に数字を取り入れて
みてくださいね。