最近、コンサートで演奏する時や、自分自信のメンタルに
自信がないという、音楽関係者のお話を続けて聞いたので一言。


随分前、日本で有名なT音大を出られて、ピアニストとして
活動されているMさんという方のリサイタルのプロデュースを
しました。


Mさんはピアノは大変お上手ですし、素晴らしいものが
ありましたが、内面的には躁鬱のようでした。急にハイになった
り、急降下してまったく自信喪失になったり。。。


Mさんはとても厳しい先生に幼い頃師事されており、
とにかく自分の演奏レベルより2,3レベル上の
曲を発表会などでは常に弾かされ、必死だったようです。


そして失敗したら非常に怒られ、レッスンで先生の
思うように弾かれない時もまた怒られ、と、どんどん
どんどん自信を無くされたようでした。


この方のように、音楽を習ったばっかりにそれで
鬱になったり自信を無くす方は、私の周りに今まで
たくさんおられました。それもうまい方に多いでした。


またこんなことがコンプレックスとなって、
家で練習した時はばっちり弾けて、とても満足するのに、
先生のところでのレッスン時や、コンサート時に
異常に緊張してしまい、思うように弾けない、という
方はたくさんおられます。


これはメンタルレベルと演奏レベルが合っていないのです。


メンタルレベルは例えばバイエルの終わりごろなのに、
演奏レベルは普段ベートーベンのソナタが弾けるくらいある
という方はたくさんいます。


そんな方はメンタルレベルを、安心して演奏できるレベル
まで落として、そこから再出発する必要があります。


演奏レベルが高くて、借りに10段階の8ぐらいだとしても、
メンタルレベルが低くて、10段階の3ぐらいしかなければ、
人前で弾く楽譜のレベルも3まで戻し、コンサートなどの
レベル3での演奏回数を増やして、成功を重ねなければな
りません。


また演奏レベルは5しかないのに、メンタルレベルが
7や8あると、あまり練習していないのに舞台でうまく
弾けたり、失敗しても気にならない人もいます。
これはなぜかというと、脳の構造に関係するのです。


いずれにしても、メンタルレベルと演奏レベルをそろえ
たほうが満足いく人前での演奏ができると思います。


演奏レベルとメンタルレベル、この2つは関係なさそうですが、
実は非常に大切な要素です。