プレゼントよりも「いいね!」よりも親の笑顔 | 離婚を選択しても子どもと笑顔になる方法

離婚を選択しても子どもと笑顔になる方法

塾事業(トータルスクールウィーズ)や面会交流支援事業などを通して、主にひとり親家庭や再婚家庭に育つ子どもたちのケアをおこなっています。

2019/11/14  配信 ウィーズメルマガより

 

 

11月に入り、年末の近づきを感じながらざわざわしている光本です。

 

クリスマス、お正月というキラキラした季節の到来は、親の離婚を経験している子どもたちや親が離婚しそう…という子どもたちにとっては辛い季節です。

 

毎年この時期の相談は多く「なんで自分の家は普通じゃないんだろう」「こんなに辛い思いをするなら死んじゃいたい」という言葉が並びます。

 

私は親が離婚する前1年が本当にしんどかったです。でも「うち親が離婚しそうなんだ」なんで周りの友達には言えませんでした。きまずい空気が流れてしまうし、友だちの輪にも居づらくなってしまったら、家にも逃げ場がないのに、また一つ心休まる場所がなくなってしまいます。

12月になると、普通はますますワクワク感が高まりますよね。

 

周りの友達は「クリスマスプレゼント何頼もうかなぁ~」とか「親戚がうちにみんなくるから、お年玉今年は〇万円は行くかな~」とか子どもらしい会話をするわけですが、全くついていけません。「え~すごーい!」なんて言いながら愛想笑いが精一杯でした。

 

ワクワク感どころか、悲しい気持ちでいっぱいになるのです。そして、家に帰ればまた両親は喧嘩。「ストレスで胃が痛い」「年末なんかどうでもええわ」とボヤき、笑顔は全くなし。

 

サンタも来ないし、お年玉もなし。

ちょっと成長すれば「どうせ楽しいことないし、バイトでも行こう~」という切り替えもできましたが、周りが普通に楽しめることを、楽しめない現実は本当にしんどかったです。

 

先日、ウィーズのLINEに中学生の女の子:Kさんからの相談がはいりました。

 

友だちと一緒に楽しんでいるSNSで、たまたまお母さんの書き込みを見つけたとのこと。名前や写真から、お母さん本人であることは明らかだと言います。

 

そこには「離婚したい」「死にたい」「笑顔をつくるのが辛い」と書かれていて、Kさんは動揺してしまいました。

 

「離婚したいなど」書いてあるのに、お母さんは家ではお父さんと普通に話していて、「笑顔をつくるのが辛い」と書いてあるのに、Kさんの話を笑顔で聞いてくれる…

 

本当は辛いのかなと思うとお母さんとどう接すれば良いのかわからなくなってしまったとのことでした。

 

数日後には「もう決意した」という書き込みがあり、Kさんとしては離婚してほしくないけど、もう無理なんだろうなと諦めているとのこと。その書き込みにはお母さんのお友だちからの「いいね!」とコメントがたくさんついていて、やるせなくなったと言います。

 

Kさんは「私もSNSは友だちからコメントをもらったりして楽しいし、みんなやっているからやめたくないけど、もう見たくない。でもいきなりSNSやめるとか言ったら、その理由を友達に聞かれるし…もう私がいなくなってしまいたい。」と不安そうなメッセージもくれました。

 

『どういうふうになったらいいなとKさんは思う?』と会話の流れの中で聞いたところ、

 

--『お母さんに自然に笑顔でいてほしい。お父さんにも。』

 

と即答で返ってきました。

子どものしんどさを軽くするのは、安心できる変わらない親の笑顔。

 

プレゼントや「いいね!」では自己肯定感はあがらないのです。

 

サンタが来ないと悟った離婚前最後のクリスマスの日、たしかに私も一番欲しかったのは親の笑顔だったなぁと改めて思い出しました。

 


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