前回のブログの続きです。



当会募集中の猫の里親希望者さんからの電話の窓口担当をしてくれているKさんに、


「昨日、他所からもらった白猫!逃しちゃったから、代わりにアンタんとこの白猫、連れてきて‼︎」


と、信じられないくらい非常識な電話をしてきたバーサン。住所と電話番号をくれたので、どんなツラ構えしてるのかをこの目で見て、説教してやらねば❗️


「たのもーっ‼︎」


と、玄関を叩き割ったろか⁈ってな勢いで向かったけど、まさかの玄関全開!そして中には「あぅ、うぅー!」と、胸を苦しそうに抑えながらバーサンが倒れているガーン


「ちょ!大丈夫ですか?救急車を呼びましょうか⁈」


と駆け寄り、背中をさすると、


「もうすぐお迎えの車が来て、病院に連れてってもらうから大丈夫!血圧が高いもんでねぇ。でもこの薬を飲めば、すぐ治るだよ!」

と、手のひらに赤茶色の薬が一粒。そしてふとバーサンが我に返って、


「ところでアンタ、誰?」


と尋ねてきました。


「ポスターを見て、白猫が欲しいって今朝電話くれたんですって?電話に出たのはワタシの仲間なんだけどね、オタクにウチの猫はあげないですよー!って、ワタシが代わりに言いに来たの。ところで昨日逃した白猫って、どこからもらってきたの?どこに逃げちゃったの?」


と尋ねると、横でボーっと突っ立ってたご主人(推定年齢80半ば)を指差し、


「昨日、川向こうのSさんからよぉ!子猫をもらって来たんだけんど... この袋に入れてな!←コレがペラッペラに薄い素材の、エコバッグ真顔汗 

車で行って帰ってきたらよぉ!コイツ(ご主人)がすぐにドア開けちまったもんだから、猫がびっくりして車から飛び出して逃げちまったんだよぅ!もぉ〜どうしてくれんだよ⁈だからオタクに同じような子猫いるんだろ?それでいいよ!」


もぅ... 開いた口が塞がらないとはこのことか。


「奥さんねぇ... まずはとりあえず、手のひらに乗せっぱなしのお薬、飲んじゃいましょうか?」


と促すと、「おぉ!忘れてた。アンタ(ご主人)、水持ってきて!」


この年代で、ここまで旦那を尻に敷きまくる人も珍しいなぁ。


その後も、ご主人は耳が遠くてマダラボケだだの、コイツのせいでせっかく子猫をもらったのに逃しただの、片手にお水、もう片方の手のひらにはまだお薬が乗っていて、いいからはよ薬飲めっつーのムキー


しかし猫をペラッペラのエコバッグから逃したのはバーサン、お前だろ?ジーサンに責任なすりつけてばっかだけどよぉ。エコバッグじゃなくて、ペット用キャリーバッグ買え。


ってか胸が苦しくて、ハァハァして倒れながら初対面の人と話すバーサンと、耳が遠くてマダラボケのジーサンの2人が、これからどうやって子猫を飼っていくというのだ?


昭和30年代頃に建てられたっぽい平屋の家に二人暮らし。窓も玄関も全開バリバリで、真横は交通量の激しい国道が通っている。

こんな最悪な条件の人に子猫をあげた人って、どんな奴だよ⁈


「あぁ、川向こうのSさんとこになぁ、野良の子猫が2匹、エサもらいに来るでよぉ。そのうちの1匹をウチでもらったんだよ。Sさんにはなついてんだけんど、アタシらにはまだ慣れてねぇもんで、猫の檻を準備しとけって言われて、コレ買ってきてやっとの思いで組み立てたってぇのに、逃げちまった...」


居間には確かにケージが設置されていて、子猫を迎える気マンマンな様子が伺えました。

でもねぇ〜、今から子猫を飼ったって、どっちが先に逝くかは目に見えているでしょうに。自分は絶対死なない!と思ってるんでしょうかね。


とりあえず逃げてしまった子猫を何とか捕まえたい。ワタシが譲った猫でもない、縁もゆかりも無い猫だけれど、こんな車がバンバン通る見知らぬ場所でひとり、どんなに心細いだろう。


バーサンには薬をやっと飲ませたので、あとはお迎えが来るまで放置。ってことで、ジーサンにどっちの方向へ子猫が逃げたかを教えてもらい、その先にある幼稚園へ一緒に行ってみることにしました。



つづく