NPOハート・コンシャス

今月10日の飛騨古川西小学校の講演に続き、昨日は岐阜県揖斐郡学校保健研修総会において「スマホ・ゲーム・ネットの使用に伴う問題とその対応」の講演をしてきました。

凄く暑い日の日中にも拘らず、岐阜県揖斐郡学校保健会理事、郡内各校の校長先生と関係する先生方、PTA会長、郡三師会(医師会、歯科医師会、薬剤師会)の先生方に熱心に聞いていただき、とても充実した日となりました。


さて、ゲーム依存はもう20年以上前に、森昭雄日本大学教授が「ゲーム脳の恐怖(NHK出版)」を出版し、ゲームによる脳の劣化を訴えました。

しかし当時は反論も多く、「全くの迷信、妄想だ」とか「テレビゲームにより脳が壊れることは100%ない」と断言する学者も少なくなかったんですね。

もっともその後、2016年には批判していた人も、長時間のビデオゲームが小児の広汎な脳領域の発達や言語性知能に及ぼす悪影響を発見したと発表したりしていますし、今では、長時間のゲームは前頭前野等に悪影響を与えるということが世界中の多くの研究者から具体的に発表されています。

その中でも森昭雄先生が2002年7月に取り上げた眼窩前頭皮質のダメージは、多くの学者や医療関係者が診断結果として発表しています。

この眼窩前頭皮質は攻撃性制御、人格、道徳、社会性、後悔、楽しみや喜び、他者の気持ちの理解等などに関わる領域で学習、記憶に関わる様々な領野とつながっている為、ここがダメージを受けるとその子のその後の人生が危ぶまれるリスクもあります。

 

ですので、我々はそういう怖い精神病であるということを、もう少し親御さんたちには伝える必要があるのではないかと思います(また同じくダメージが見られる前帯状皮質は、課題の予測、動機付け、情動反応の調節に関わり、この機能が低いと課題への集中力の減少し、注意欠陥・多動性障害 (ADHD) として診断されることもあります。発達障碍は持って生まれた脳の機能の問題とよく言われていますが、ゲーム等によって「後からなる」障碍としても考える必要があります)。


さて私たちのNPOでは、原因や怖さを伝えるだけではなく、「どうすればよいのか」、という「これからの対処の方法」の研究に力を入れています。

実際カウンセリングにおいては、応用行動分析(ABA)と解決志向アプローチ(SFA)が非常に効果があることがわかっています。

ところで、数年前までは私が多くの学校や自治体からの講演依頼を全て引き受けていて、日程が詰まった時などはよく体調を壊したりしていたのですが、今や私たちのカウンセラー講座に参加されているベテランの方々の中から、このような講演の講師を務めることができる人が10名以上に増えており、また今年も数名が新しく講師としてデビューしました。

 

これは本当にありがたいことと喜んでいます。

ネット・スマホ・ゲーム依存は現代の喫緊の課題です。

子ども達の未来の為、これからも出来るだけ多くのご依頼に応えられるよう、私たちも頑張りたいと思っています。

 

 

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