あえて歴史をフックにした、長崎の中国観光誘致 | 中村祐介 オフィシャルブログ 「中村祐介のユーマネーダイアリー」 Powered by Ameba

あえて歴史をフックにした、長崎の中国観光誘致

日経ビジネスは2週合併号。

今回、特に興味深かったのが、中国からの観光客争奪戦で1歩先んじる

『長崎モデル』

東日本大震災後、一気に日本への外国人観光客の人数が減ったのは記憶に新しいところです。

最近では、少しずつ回復しているものの、中国人観光客の数はまだまだ。
そんな中、中国人観光客を取り戻すべく、長崎県の取り組みが注目されているのです。

日本と中国の間で、歴史はタブーというイメージがあります。

しかし、中国の革命の父、孫文が日本に亡命した際、物心両面で孫文を支えたのが
長崎県生まれの梅屋庄吉。
梅屋が孫文に提供した資金は、現代の貨幣価値に換算すると1兆円に達するのだとか!

梅屋がいなければ、中国の歴史は変わっていたのかもしれないのです。

2011年は、辛亥革命から100年にあたります。
長崎はこの二人の関係性に着目し、あえて歴史を打ち出して、中国人観光客を誘致しているのです。

特にターゲットにしているのが、職場単位での団体旅行。

団体旅行には文化的要素が不可欠とされていることから孫文をフックにしているのです。

また、2012年3月には、最大収容人数1700人という巨大客船で、
長崎と上海を定期運航する計画もあるのです。

片道の運賃は7000円台の予定。

地理的優位性と歴史という個性を打ち出した、長崎の観光戦略は、今後の日本の観光に
大きな影響を与えるのではないでしょうか?