最近、授業見学(監督)が多くなったので授業のやり方を少し変えた。
以前にも書いたように、私の授業は全得点制をとっている。
(1)教科書問題→QQグループにスマホで回答。早いもの勝ちで1点。
(2)「千本ノックQ&A」→5~10文の暗唱に成功するごとに5点。列に並んで順番にやる。
大きな軸は上記の二つ。
しかし、これには
(1)では、スマホでゲームをやる学生が出てくる。
(2)では、列が乱れて、教室内が雑然とする。
という大きな欠点があった。
スマホでゲームをやる学生は、スマホがなくても寝ているだけなので、それでもいいかと放置していたのだが、見学者(監督)が頻繁に来るとなるとそうもいかない。
また、列になって並ぶのも、軍隊のように綺麗に並ばせるのは無理だから、(待ち行列内で暗記を熱心にやっているとしても、)やはり見栄えが悪い。
そこで、
(1)スマホで早いもの勝ち方式を止めて、手を上げさせる方式に変えた。ただし、純粋な早いもの勝ちでは判断に苦しむことになるので、基本的には一人一回までの回答とした。
(2)列には並ばせず、順番を紙に書かせて、その順で呼び出して暗唱をさせることにした。
(1)に関しては、
<プラス面>
成績が悪い学生はスマホがなくなったことで問題に答えるようになった。
<マイナス面>
成績がいい学生の積極性をそぐ形となった。
(2)
最初からこの方法でやればよかったかも・・・。
「千本ノックQ&A」に関しては、学生たちの熱は上がるばかり。授業が終わったあと、昼休み中(2時間近く)ずっとやっていることも少なくない(授業よりも長いよ)。来期はN1とN2の文型についても教材を作ってやらせるつもりだったから、今期で離職しなければならないのが少し残念だ(この「千本ノックQ&A」を派手にやり過ぎたことが私の離職につながった可能性もある)。
ただ、この「千本ノックQ&A」は本来であれば、自習や独学でやるもので授業でやることではない。
勉強の習慣がない学生がほとんどで、かつ一クラスの学生の人数が50人近くという状況で、苦肉の策として考え出したものだ。学生たちの競争心を刺激し、短期間で多くの文型を暗記させ、かつ発音をチェックすることができるというメリットはあるものの、暗記が一度で終わってしまえば効果は薄い。また、文型への理解は後付けになる。
一応、これらの欠点を課外活動でのQQ問題チャレンジで補完するようにはしているが、完全なものではない。
個人的には、語学の習得というものは、結局は自分次第であり、自習や独学をどれだけやるかにかかっていると考えている。
しかし、「千本ノックQ&A」方式は、語学スクールならともかく、大学の授業としてふさわしくないのは明らかだ。
新たな学校での就職をするにあたっては、教科書で普通に進める授業の仕方をイメージトレーニングしておかなければならない。また、基本的な文法に関する質問にはその場で回答できるようにしておく必要もあるだろう。うーん、やることがたくさんあるなぁ。