何かに怒っている人間は一目で分かる。
鬱積した不満、嫉視、怨嗟、苦艱。そういったものを自分の中で消化できないと、心の底が濁ってゆく。そうなるとそのヘドロに足をとられて身動きが取れなくなり、逃げ場を失った闇は穴という穴から滲み出てくるのだ。

何かに怒っている人間は容姿、臭い、仕草に現れる。まるで私のように。


それまで普通だったのに何気ないスイッチでまるで瞬間湯沸かし機のように真っ赤になる。そんな自分が嫌で変わりたくても、三十数年間塞き止められた闇はもう自分ではどうしようもないほどに心を蝕んでいる。

車を運転していると自転車に腹が立つ。
商品棚の前で長時間迷ってる主婦に腹が立つ。
人をジロジロと見つめてくる爺に腹が立つ。
素人丸出しの質問を見下す専門店の店員に腹が立つ。
くっちゃくっちゃと食事するサラリーマンに腹が立つ。
自分の部屋は片付けないくせに他人には厳しい姉に腹が立つ。
ちょっとでも隙間があればいつか使うだろう物を買ってくる父に腹が立つ。
もう使わない大量の家具を倉庫にしまい管理させる祖母に腹が立つ。

もう何から何まで腹が立つ。


怒らない人間はいないし、怒りのトリガーも様々だ。
しかしそれを消化できない人間は、やはり一目見ただけで分かる。


私のように「獣」のような醜い形相をしているのだから。




みなさんは怒った分だけ笑顔を忘れずに。
それが人間というものだ。




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