分割発注工事方式のデメリットとしては、自からが社長としてプロジェクト全般を統括する事である。すなわち、良くも悪くも自己責任のリスクを負う事となる。パートナーとしての建築家の選定にはじまり、工事業者の選定も同様のリスクを伴う。社長は適切な判断力が求められる。
分割発注工事方式の最大のメリットは、工事費のトーメイ化と低減である。
特定の目的(例えば工事費の低減化)をもった建築事業の目的が、はっきりする事があげられる。
建築工事方式による、リストと工事費は反比例する。とすれば
リスクを伴う建築事業は必ず、特定の目的が達成できたか検証しないと、その満足度はあがらない。
私の事務所では、設計図ができたら、必ずクライアントたよる工務店工事相見積の検証をお願いしている。
現在わたしの事務所では、住まいづくりの一ツの方法として、建築家による設計で行分割工事発注方式(オープンシステム)の住まいづくりを提案している。
新築の建物を考える場合に、費用対効果(コストパフォーマンス)を考えると、永年この建築業界で生きた者として、最善の方法と思うからです。
なぜなら、貴方が建築に関し、詳しい知識と経験があれば迷わず、自分自身(社長として)で家を作る方法を、第一選択として考えるはずです。
頭の中にある理想の我が家を、(社長として)具体的なイメージとして最適な設計図化し、これを最も安く調達構築できる建築生産システムで具現化できれば、最大の目的効果を達成できます。
およそ世の中にある、製造システムは自分自身で製産する事ができないので、代りに誰かにやってもらっている訳ですが、当然代りにやってもらうと、そこに経費が発生し代行者の利益ものってきます。
この余分な経費や利益を、最小化トーメイ化する建築生産システムが、建築家による設計監理で行う、分割工事発注方式(オープンシステム)になります。
すなわち、建築主が自らが社長となり、建築家の「カ」をかりて、建物を建てる方式だという事になります。
建築業界では、これをピュアー、コンストラクションマネージメント(ピュアーCM)と呼んでいますが、実は海外の建築生産システムでは、最とも合理的トーメイ性の高い建築生産システムとして主流となっています。
9・11事件で有名な、ミノルヤマサキ設計のワールドトレードセンタ―ビルも、このCMシステムで建てられた、ニューヨーク市の公共建築物でした。
公共工事にありがらな、無駄を省く建築生産システムとして採用され、その目的を大いに達成できた訳です。
私の事務所では、この費用対効果を、確証検証するシスチムとして、デミングサイクル(計画(plan)、実行(do)、評価(check)、改善(act))の導入を行っています。
建築家は、住まいの確かな質をつくる事を目標とする。
住まいの確かな質とはすなわち、「構造躯体(スケルトン)」と「内装設備(インフィル)」である。
基礎や骨組、屋根外壁をしっかりつくり、安らぎ癒される空間や設備装置をつくる事である。
但しこの作業は常にコストと安全を秤にかけながら、試行錯誤し行われる。
スケルトンの代表的な構造は、質量の軽い順に、大きく分けると木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造がある。
ここで軽い順にとことわったのは、軽ければ当然これを支える基礎や骨組のサイズを小さくできる。
すなわち、コストを下げる事ができる訳だ。
現代の車でも、飛行機でも、船でもおよそ構造物は軽量化する事が、コストを下げる為の基本とされる。
軽量化できて、重さに対する強度(これを比強度といいます。)が大きい程、効果が大きい訳である。
直感力にすぐれた日本人は、このような構造力学的な事は、わからないでも日本古来の在来木造軸工法を永い間、
いや現代でも深化(進化)発展させながら使ってきた。ただ軽量化する事で発生する問題もある。
軽いがゆえに、風に対す問題や遮音、振動、等の質量則に関係するトラブルが発生しやすい。
ヌ木という材料の特性からくる、腐朽や虫害、可燃性の問題もある。
逆に重い方の鉄筋コンクリート造はどうだろう。
質量則に関係する風や遮音、振動等に対しては極めて効果があるが、自重が重いがゆえに基礎やそれを支える地盤、骨組等の強度を増す事が必要となる。
その点鉄骨造は、非常にバランスの良い構造である。大空間のインフィルを合理的に構成できる。
私は、オープンシステム(建主直営分割発注工事システム)で住宅を設計する場合は、様々な工夫をした鉄骨造を基本構造に設計しています。
夏を快適に過すため、窓をあけ通風をよくし、シーリングファンがあれば、これを活用し一度室内にたまった熱気を出しましょう、そしてエアコンをかけましょう。高性能住宅は、これを使用する人のソフト側の高性能も必要とします。セルシオというトヨタの高性能車でも、一回窓を開けてエアコンをかけるとすぐに効きます。よく誤解される事で高気密高断熱住宅であれば、夏場の外気温より室内温度が下がるかのように思われている方が多いのですが、逆に高気密高断熱住宅の場合、温室効果がバッグンな為室内はサウナ状態となりがちです。換気も2時間に1回ぐらしか室内の空気が入替わらないので注意が必要です。




