このコロナ禍で、やはりライブに行く回数はだいぶ減りました。というか、減らすように努力しています。別に誰かに規制されているわけではないけれど、なんとなく世間に対して後ろめたい気持ちがあるから。自分で安全だと思うのなら、もっと堂々と胸を張って行けば良いのでしょうが、医療従事者や飲食店経営の方などのことを考えると、自分1人が楽しんでいいのか、という気もしてしまうのです。
起源はももクロライブ
そんななか、昨日は久しぶりのGIG TAKAHASHIに行きました。GIG TAKAHASHIと言えば、ももクロ(ももいろクローバーZ)のファンクラブ(ANGEL EYES:AE)限定のライブ「月刊TAKAHASHI」が起源。元モノノフ(ももクロのファン)としては、「月刊」時代に何度か行った覚えがあります。ライブ制作会社H.I.Pで当時ももクロを担当していた通称高橋名人(有名なゲーマーの高橋名人とは別人)の名を冠したライブで、開始当時は、ももクロの川上マネージャーのお遊び程度と思っていたのですが、まさかそれが6年も続くとは……。
最初はそのようにももクロ専用のライブシリーズだったのですが、いつしか対バン形式となり、そのうちスタダ色が薄まっていく展開になっていきました。そんななかで出演者の常連となっていったのが、今回出演の大阪☆春夏秋冬だったり、あゆみくりかまきだったり、まなみのりさだったり、Task have Funだったりするわけです。
あゆくま解散直前のGIG
今回のGIG TAKAHASHIの目玉は2つ。昨年、コロナ禍の影響でツアーと称したライブシリーズが中止(配信オンリーになった)となり、今年は2019年から2年ぶりのリアルライブであること。もう1つは、6月19日の解散ライブを目前に控えたあゆくまことあゆみくりかまきが、こちらも久しぶりのリアルライブへの出演となったことです。当然、トリを取りました。
これらのおかげもあってか、会場の渋谷TSUTAYA O-EASTは、平日の、それもまん延防止等重点措置のために開催時間が前倒しされたにもかかわらず、満杯のファンで埋め尽くされました。そして、それに輪をかけて、会場の熱気が凄まじかった。パイプ椅子は用意されているものの、かなり稠密に並べられていたので、その場でスタンディングしても隣の人と肩や肘が触れてしまうくらい。それでも、少しでも熱い思いを伝えたいとするファンの無言の手振り身振り、クラップには胸を熱くするものがありました。
コロナ禍で光るオタクの健気さ
少し横道にそれますが、こういうコロナ禍の下でのファンの無言の応援を見ていると、正直、同じファンとして泣けてくるんです。声出しやいろんなことが禁じられて(というよりは、むしろ自己規制)不自由な表現しかできないなかでも、全力でアイドルを応援しようとするオタクの健気さってあまりに純粋過ぎる。演者サイドとしても、どれだけ嬉しく感じていることか。こういうオタクの一途な心は、なかなか一般社会の人には理解してもらいにくいところなんだろうな。
元に戻ります。以下、それぞれの演者さんのステージについて思ったことをつらつらと書いていきます。
しゅかしゅん:最高の5人
まず、初っ端は、推しの大阪☆春夏秋冬(しゅかしゅん)。自分は、このしゅかしゅんを見にGIG TAKAHASHIに来たわけですが、結果、すべての演者さんに感動してしまったことは、追って説明します。
しゅかしゅんは、4月3日の渋谷QUATTROのワンマンライブぶりなので、それほど間隔は開いてません。しかし、なかなか東京に来てくれないので、来た時にはできるだけ行こうと思ってます。ただ、以前のように頻度は高くなく、だいぶ疎遠になっていることは事実です。自分的になかなか会えないのでモチベーションが下がっていることも無いとは言えません。
しゅかしゅんは先日、メンバーの八木杏菜が突然の卒業発表をしており、QUATTROのライブは「東京最後」ということになりました。QUATTROのライブが決まったあとに発表されたのがこのGIG TAKAHASHIの出演でした。杏菜の卒業ライブ@大阪が4月25日だったので、「あれ?じゃ、東京はGIG TAKAHASHIが最後?」とaKind(しゅかしゅんファン)みんなが一瞬思いましたが、やっぱり杏菜の出演は無かったのです。
そういう意味で、5人のしゅかしゅんを見るのはこれが初めて。6人が5人になってもまったくパワーダウンを感じさせない力強いステージを見せてくれました。しかし、ある曲の途中で一瞬歌が途切れた瞬間もありました。たぶん、あれは新しい歌割りの問題なんでしょう。杏菜の不在を感じたシーンではありました。好きな『C'mon』のイントロが流れたときには、思わず「うわっ」と声が出てしまいました。声出し禁止のなか、大変ごめんなさい。
ここ最近は、しゅかしゅんのお笑いスキルが上がり、MCタイムも延びていますが、この日も恵園がぶっ飛ばしていました。僕たちのように恵園のMCに慣れたaKindは良いのですが、果たしてそうじゃない他オタの方々は恵園のジョークについて行けていたのでしょうか?w 特に東京の人は反応が薄いから難しいよね。それに、ライブを見に来るお客さんはもともとお笑いを期待してないしね。もっとしゅかしゅんの恵園が面白いことが世に広まれば良いのにと、少し思ってしまいました。
ukka:曲もヴィジュアルも抜群
しゅかしゅんは推しグループなので、いくらでも書けてしまいます。なので、これくらいにして、次のukka。
歳のせいでしょうか。あれだけネコプラやJYA☆PONのような沸き曲・沸きグループを愛する僕が、ここ最近、バラードやエレクトロニカのような傾向の曲が好きになっています。そんな自分トレンドのなかで聞いたukkaが、実に心に響きました。特にロック系のしゅかしゅんの直後だったので、最初は「え?これ、大丈夫か?」と思ったのですが、なんのなんの。堂々とバラードをキレイ目系のダンスに包み込んでやり切ったukkaには、正直感動しました。
特にそのヴィジュアル!(結局そっちかいw)なんて可愛いんだろう。顔ランめっちゃ高いじゃないですか。さすがスタダ。ukkaと言えば元桜エビ~ずですが、そういやかわいい子多かったな……などと思い返します。しかし、それ以上にパフォーマンスが良かった。普通、対バンと言うと、少ない曲数で観客を惹きつけなければいけないので、いわゆる強い曲を持ってきがちなのですが、ukkaは終始、バラードや乙女系の曲で攻めてきました。そこが良かった。ukka、いまさら好きになりそうです。
タスク:やっぱり沸けるぜ
3番目は、今回のもう1つのお目当て、Task have Funです。久しぶり。何度かワンマンにも行ったことがあり、もちろん、TIFや@JAMではできるだけ見たいグループの1つです。大昔、それこそ渋谷のCAMELOTの対バンに出てたころに熊沢風花ちゃんとチェキを撮ったことがあり、それ以来、風花ファンではあります。
しゅかしゅんでノリノリになり、ukkaで一旦クールダウンし、その後のタスクは再度盛り上がるパターン。セトリが、
1 けどハニカミ
2 TASK
3 つなぐならココロ
4 BABYLONIA
5 ギュッと、チュッと
6 3WD
と、3、4以外は良く知ってる曲ばかりでテンション上がりました。しかし、新譜の『BABYLONIA』と『つなぐならココロ』も良曲でした。狭い客席ながらも一生懸命フリコピした僕はやっぱり沸きオタなんだろうな……。
まみり:感涙にむせぶ
ライブはいよいよ終盤に向かいます。実は知ってるようでよく知らないまなみのりさ(まみり)。しかし、先のukkaと同じで、バラード系にもかかわらず、この日は全曲が妙に心に響いてしまいました。特にMCに入る直前の曲『黄昏とは』では、初聴にもかかわらず、なぜか涙が止まらなくなりました。世界観がいい。ステージのライティングとともに自分の中のいろんな心象風景が心の中で再映されて、流れる涙を止めることができませんでした。
そして、MCでまた落涙。まみりというグループのバックグラウンドや今がどういう状況にあるのかはわかりませんが、MCをした子の言葉が胸に刺さって刺さって……。ステージに立つ者として、このコロナ禍のなかでいろんな悔しさとか切なさとか、そういったことを少ない言葉と涙で表現してくれたのですが、こっちももう涙が止まらないわ、鼻水が出るわ、とにかくひどい状況になり。ハッキリ言って、まみりというグループが好きになってしまいました。本当、いまさらですが。
あゆくま:応援系アイドルの金字塔
トリを取ったのは、言わずと知れたあゆみくりかまき(あゆくま)。こちらは、僕個人はまみりよりも認識は強い方(つまり、知ってる)です。ただ、見てきたのはほとんどがTIFや@JAMのメインステージ。なので、深くはよくわかりません。彼女らのファン「またぎ」と「MTG」と大きく書かれたTシャツには強い印象を持っています。この6月19日に六本木のEX THEATERでラストライブを開くとのこと。GIG TAKAHSHIとしては、これが最後の出演になります。ステージが始まる直前に突然、主催の高橋氏がステージ袖に現れ、短いながらもあゆくまへの感謝の意を示したのは素晴らしかった。
もうあのDJブースも、旗振りも、台上からの煽りも見聞きできなくなってしまうのは非常に残念です。でも、アイドルには寿命がある。有限の命だからこそ輝ける。そう思えば、解散や卒業はむしろ必要なものなのかもしれません。ただ祈るのは、そういった卒業・解散が前向きのものであることと、その後の演者さんの人生が幸せになること。
Mステに出しても全然おかしくない
今回のGIG TAKAHASHIの出演者を見ていると、このレベルのグループや演者さんは、歌やステージングが本当にうまい。エンターテインメントとして完成されているというか。変な例えですが、そのままこのキャスティングでミュージックステーションに出しても、パフォーマンス的にはまったく違和感を感じないだろうと思います。ただ、彼女らの知名度が世間一般には無いだけのこと。パフォーマンスから見たら、地上波に露出しまくっているミュージシャンとなんら遜色ないのではないでしょうか。
もっと彼女らが世間一般に露出できる機会があれば……。そうすれば、その実力に世間は驚くに違いない。これは演者側の課題ではなく、取り巻くオトナたちの課題。もっともっと働いてくれ、FテレビのK氏やS社系のH氏!w