ギリシャで連立与党が選挙後の組閣が難航して、再選挙の可能性が伝えられている。そのためか金融の世界では極端なリスク回避の動きが進み、どの市場も値を落としている。
この小さい国の政治の行方によって、いったい全世界でどれだけの富が消失したことであろう。グローバル社会とは、ある意味で恐ろしい。
よくギリシャの国を引き合いに出して、「日本もギリシャのようにならないためにも財政再建は必要です」云々と語られるが、これはまった馬鹿げた言説である。
ギリシャのように日本がなるはずがない。ギリシャ程度の経済規模の国ならば、破綻しそうになった時に、どこかの国やシステムなりが何とか助けてくれるという可能性が残るが、いったい日本の国が破綻の淵に立った時に、それを助けてくれる(助けられる能力がある)ものが存在するはずがない。まさに全体的な破局である。