北海道剣道連盟が発行している剣友北海道4月号の道場紹介のページで、様似剣道スポーツ少年団が紹介されました。僕が寄稿した全文を、記事に使われた写真と共にこちらにも掲載します。感謝

 

 

様似剣道スポーツ少年団について

様似剣道スポーツ少年団 代表 荒木希実

 

 このたび令和5年度の少年剣道教育奨励賞を受賞することができ、北海道剣道連盟様、そして日高地方剣道連盟連絡協議会の皆さまにこの場を借りて厚く御礼申し上げます。

 

様似剣道スポーツ少年団は、昭和50年に様似町スポーツ少年団本部が設立されたのち、昭和53年4月に町内に在住する数名の剣道経験者を指導者として設立されました。活動場所は、町の施設である様似町スポーツセンター第二体育館を現在に至るまで使用させていただいております。昭和の終わりから平成初期にかけては体育館の端から端まで子どもたちで埋め尽くされるほどで、最大で60名の団員が剣道を習っていたようです。当時の様似町の人口は8,000人でした。

 

その後、徐々に他のスポーツの人気に押しやられるように、団員数は少なくなっていきました。私自身も平成4年頃から当団で剣道を習い始めましたが、中学生になる頃には20~30人程度の人数になっていたと記憶しております。

 当時、主に指導に当たって下さっていたのは故布施正先生(錬士六段)、荒木輝明先生(教士七段)、杉村政美先生(錬士六段)、渡部喜多男先生(五段)、故大塚一実先生(五段)でした。今でこそ新たに入団してきた子には、飽きさせないようなるべく早く剣道着と袴を着させてあげますが、当時は約1年間ジャージ姿のまま、すり足や素振りといった基礎練習を続け、先生の了解を得てようやく剣道着と袴を与えられたのを覚えています。

 

 さて、近年の様似剣道スポーツ少年団の活動状況ですが、平成30年頃までは団員数20名弱で推移しておりましたが、その後まとまった卒団等により片手で数えられるほどの数まで落ち込みました。それでも何とかゼロには至らず、残った数名の幼稚園児と剣道なのか遊びなのか、はたまた託児所なのか分からないようなレベルの活動を細々と継続して参りました。今、その子たちが小学生高学年になります。

 

団員減少後しばらくは日高管内の大会にしか参加していませんでしたが、昨年はじめて赤胴大会に出るため、札幌に宿を取り、子供たちと防具をのせワゴンを走らせました。一抹の不安は見事的中し、試合当日に具合が悪くなってしまう子、真駒内アイスアリーナで迷子になって泣いてしまう子など。大変でした。でも、楽しかった。子どもたちもきっとこの数年間剣道をやってきた中で一番楽しかったのではないかと思います。

 

現在、様似町の人口は4,000人を切りました。小学校は全校児童で140名程度。その中で10名の子供が剣道を習ってくれています。昔は中学卒業までを一区切りとしていたのですが、最近は中学から他の部活に入るため剣道をやめるという子が多く、団員確保は間断なき最重要課題であります。いつまで続けられるかは分かりませんが、私自身この町で生まれ、この少年団に育ててもらった恩返しのつもりで、様似で剣道をやりたいという子が1人でもいるうちは団が存続してゆくよう励みたいと思います。