もっとオペラ!

  もっとオペラ!

   オペラ歌手 吉田望弥の公式ブログ

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さてさて、あっという間に2025年になりました。

今年はどんな年になるか、今から楽しみです。

 

今年の初仕事は、短編映画にて、声と歌の提供です。

姿はボヤッと映るかも?な感じです。

今日からレコーディングと撮影がローマであるのですが、

初体験のことなのでワクワク☺️

姿が映らないならと、特に事前ダイエットもせず気楽に来てみました😅

 

事前ミーティングがオンラインであったのですが、仕事現場に入ってみんなが何を言っているかがわかる時って

イタリア語がだいぶ話せるようになっていて良かったーと心から思う瞬間です。

 

来月はミラノ近郊にて「ラ・ボエーム」もあるので、そのプローバ(稽古)と並行していきます。

なんて忙しくて幸せな月!

 

プライベート?では、Bachにハマっております。

個人的な勉強を進めているのですが、とにかく膨大な数の名曲があり!

旋律が器楽的で、最初は うわぁ。。。歌いづらっ!と思っても

深く感じていくと、ほんっとうに美しくて涙が出る。

今は受難曲シリーズですが、これからカンタータたちも見てく!

どうしてこんなに美しい曲ばっかり、こんなに沢山作れちゃったのだろう、バッハって。

 

自分のマエストラと勉強してると、

いろんなことを童心に返って一緒に発見する旅のようで楽しくて幸せで、

わぁー今歌ったところキレイー😍とか言いつつ無邪気に勉強しております。

マエストラのアドバイスのお陰で、綺麗な響きとフレージングになって

ただ純粋に嬉しいんですよね。

彼女が歌うとき、綺麗な響きが空中に浮かぶのでそれを二人で空(くう)を眺めながら

おおおー綺麗ーっと言って、

それを私も真似してみると綺麗な音が自分から出てくるので

二人でおおおーっと言いながら、音が出てきたあたりの空中を眺めて一緒に喜んだりしています。

宗教曲は、オペラとはちょっと趣が違うものなので

ちょっと気持ちを込めすぎると、「あなたって本当にオペラがしたいんだから!これは受難曲よ笑」と言われつつ。笑

私も極端な性格なものだから、そう言われると全てをお淑やかに歌おうと頑張りますが

「ここは“殺す”って言葉だからもっと歌っていいのよ!」と言われて、あああそっか。。!と気づいたり。

 

綺麗な響きと音に満たされていると毎日が幸せ。

マエストラの純粋でキレイなエネルギーと、彼女から出てくる美しすぎる響きに触れてるのも幸せ。たまに手厳しいけど!😆

神聖さというものは、響きが作り出すものなのだと、彼女の声を聴いていると感じます。

そしてその響きは私の身体が作る。。

私が欲しかった、美しい響きがここにある☺️といつも幸せな気持ちになっております。

こんな響きを聴いてしまったら、誰もが幸せにならざるをえないよなあと

いつも思っています。

そんな音で世界を満たして、この世界をより良い場所にしていくのが

私たち音楽家の仕事なのだな。

最近電車での長時間の旅が多いです。

以前は4時間の移動で「うえー」となっていましたが、

もう8時間くらいなら「まあそんなもんか」と思うように。

 

今日も、明日から始まるプローべ(リハーサル)のために移動しており

6時間電車に乗っていないといけないので、

暇つぶしにブログを書いてみます。

相変わらず語尾の揃えとか気にしない乱文ですが

 

イタリアに来て間もない頃、

レッスンのためにパレルモに行った事が何度かありました。

私はその頃ほとんどイタリア語が話せず、英語でやりとりしていたのですが

イタリアは南に行くほど英語が通じない!笑

よくその状態で大移動したりウロウロしていたなと今となっては思うのですが

勢いのなせる技だったのでしょう。

 

パレルモでは、コンクールに行った際に知り合ったシチリア出身の友人で英語がペラペラの人がおり

その友人が「困ったことがあったら連絡して!」と言ってくれていたので

何かあったら連絡しよう。でもきっとすごく困ることはないだろうなどと考えていました。

 

さて、レッスンがある日の朝、

Googleマップで調べておいたバスに乗ろうと思い

泊まっていたホテルを出発しました。

 

バス停に行くと数人すでに待っている方々がいて、

自分も同じようにバス停付近でぼーっと立っておりました。

 

ところが、予定時刻から15分待ってもバスが来ない。

隣にいた女の子に、「バスここにくる?」と聞いてみると

「くるくる。アプリにくるって書いてある」との返事。

 

しかし30分経ってもバスが来ない。

待っていた人たちは散り散りになっていき、バス停には私だけ残された。

ここで、先ほどの友人にメッセージしてみた。

「ねえ、バスが30分経っても来ないよ!本当にくるのかな?

パレルモってバスは機能してるの?ていうか他にも待ってた人いたけどみんなどっか行っちゃった!」

すると友人

「ああ、普通普通!ここでは誰も時間なんかリスペクトしないから!バスはくるよ!待ってればそのうち。いつか。」

と、なんとも呑気な返事。

 

いつか来るバスとは・・・?笑

 

朝ごはんの時間を加味してかなり早めにホテルを出たけど

そろそろレッスンに間に合わない可能性が出てきた。

 

先生の家まではGoogleによると徒歩1時間。

時刻はちょうどレッスン1時間前。

 

もう歩くことにした。

幸い春先だったので、1時間くらい歩いても平気な気候。

 

無事に先生宅に10分遅れで到着したのだが、

バスが来なかった事を話すと

 

「あらら〜来なかったか!歩いてきたの?そうなるよね!アハハ大変だったわね〜」

という反応。

 

この時から徐々に気づき始めたのだけど、

イタリアの人たちってこういうところがすごく我慢強いし体力あるんだよね。。

バスが待っても来ないなら仕方ない。なんとかするしかない。って感じ。

 

人間関係でも割とそんな感じで、

相手がそう感じたり思ったんならしょ〜がない!私にはどうにもできない!だから自分にとって何ができるか考えよ!みたいな考え方。

 

そういうとこ、好きです。

 

 

でも不思議なのが、こんなイタリアよりも公共交通機関がイマイチなのがドイツという印象。

なぜなんだろう?

私はイタリアは大丈夫だけど、ドイツの公共交通機関には耐えられないと思う。笑

 

さてさて、機会に恵まれて、昨夜、スカラ座のギョーム・テルの2回目を観てきました。笑

まさか2度も観る事になるとはー!

でもこの2回目ギョーム・テルのお誘いを受けた時、

これはもう、究極のロッシーニを2回観とけってことだな、、と思ったので二つ返事で行ってきました。

 

流石にもう最終幕直前に帰ろうかと思うくらい疲れていたんですが

最後はテノールのアリアあるし、、、アクートもあるし、、聴きたい!!となって

私自身も力を振り絞りました。

そしてテノールは今回の方が断然良かったー!!本当にお疲れ様です。残った甲斐がありました。

 

やっぱりオケと指揮者が本当に素晴らしかった😭😭

歌手陣も、私が前回観た時よりもリラックスして聴こえて

元々素晴らしかった音楽が更にぐーっと熟した感じになっていました。控えめに言って最高!

 

1回目観たときは非常にショッキングだった演出も、

もう何が来るかわかっていたのであまり驚きもなく

落ち着いて観れました。

 

昨夜は演出へのブーイングはありながらも前回よりは控えめで、

ただ「恥を知れー」と叫ぶ人がいたり、それを諫める人がいたりで

ああ、やっぱりスカラ…お客さんも良いなあと思いました。

先日ミュンヘンでオペラを観たときに、もうイタリアオペラはイタリア国外では観ない!と思ったんです。

(その記事書いたんだけど、悪口になったから消した。笑)

私の感覚はスカラの小うるさいお客さんたちと素晴らしい音楽に甘やかされてしまった。

やっぱこの素直な反応が好き!

 

しかしやはり、演出にすっごくザワつく劇場。笑

 

でもこうしてお客さんがザワつく事も、一際大きなBRAVOOOOやSCEMAAAAA(恥を知れ)が聞けることも

熱狂的な空間の一部となって、私に大きなエネルギーを与えてくれます。

 

昨夜も大盛況だったギョーム・テル。

超大作だし歌えるテノールがあまりいないしで

公演できる機会はとても尊いそう。

 

スカラ座に集った皆さんとその熱狂をわかちあえて、昨夜も非常に幸せな夜でした。

 

さて、来週はプッチーニのLA RONDINE。

先日ミュンヘンで観た、全然音楽がうねらない、イタリア男の愛憎も激情も感じない、超表面的なプッチーニでストレス溜まりまくったのでスカラで解消せねば😂

海外で暮らすと必ずテーマとして浮上する、差別の問題。

 

遭遇する度に思い悩んだり嫌な気分になるのはもう嫌なので、

ドラクエやときメモみたいにコマンド方式で考えることにしました。

ドラクエパターンはシンプル。

 

→ にげる

→ たたかう

→ むし

→ のろう

 

ときメモパターンは、状況により3つくらい言い返すコマンドを考える。

ときメモは相手が藤崎詩織なので、選んだコマンドにより罵ってくることもあるけど、ああ藤崎詩織がまた罵ってるわと思えば良いのです。

もちろん、暴力的な藤崎詩織からは逃げる一択です。

 

 

これで、日常で余計な事を考える手間が省けます。

 

よかったら使ってみてね。

 

 

==

 

本当は長々と私の身に起こった事を書いたんだけど、

キリがないから、もうこれだけで良いわ。笑

さてさて、今シーズンのスカラのオペラを順調に制覇中です。

既にドン・カルロ、メデア、シモン・ボッカネグラ、後宮、と観て、

昨日はギョーム・テルでした。

今年は他にも、Torifonovのあま〜い夢のような最高すぎるピアノリサイタルや

ルイージ・ノノなどの現代シンフォニーや、もっと大衆的なシンフォニーなんかも聴いて、

連日スカラ通いな時期もあり、たまにスカラ疲れしています。

 

昨日のギョーム・テルのオケ&指揮者が素晴らしすぎて、

ロッシーニでこんなに感動したのは初めて!

音楽の充実具合が凄すぎて、心がぐぐーっと満たされていきました。

演奏してくれた人たちに心から感謝しました。。本当に、素晴らしい時間をありがとう。

あんなに長い時間(昨日は結局スカラで6時間も過ごしました。笑)を、よく頑張って下さいました。

私の生きる糧になりました。

 

私は大抵ガレリアで観ているのですが

昨日、ガレリア住民のオペラヲタの皆さんの熱っぽさはシーズン開始のドン・カルロぶり。

ドン・カルロの時は、ヲタの皆さんは熱っぽいを通り越して殺気立っており

いつ殴り合いが始まるかとビクビクしましたが

今回のロッシーニでは殺気ではなく、高揚感のようなものが漂っていて良い雰囲気。

 

Chiara Mutiさんの演出は、ガレリア住民にはお気に召さず

物凄いブーイングでした。初めてこんな大ブーイング聞いた😂

確かに、花嫁へのレイプシーンやアーノルドのお父さんをキリストの磔刑に見立てたり、

私ですらOMGと思うようなショッキングなシーンが多くて現代的な演出で、

4幕のバレエでは皆様の溜まりに溜まったフラストレーションを発散するかのごとくブーイングの嵐でした。

こんなに長いオペラだから、ショッキングさがあった方が飽きないし興味深かったけどな。

私の隣にいた青年は、「気に入らないなら黙ってれば良いのに、こんなに叫ぶ必要ない」と。

私としては、こういう物凄いブーイングでの反応も面白かったです。

 

6時間もみんなで座ったり立ったりして観ているので、

もう途中からは知らない人ともリラックスした感じになって、皆近くの人とお喋り。

「この席のシニョーラどこいった?」「帰った?」「知らん」「戻ってこない」「あっ来た来た」と

もはや気心しれた顔見知り状態。

まさかこのオペラを途中放棄してガレリアのヲタのみなさんが帰る事はあるまいよ!

 

 

音楽で心が満たされると、そこからしばらくは胸が一杯な日々が続きます。

昨日の指揮者、本当によかったな。Michele Mariottiさんでした。

こんなに胸がいっぱいになる幸せをくれて、マリオッティさん本当にありがとう。

 

さて、今日も二日連続のスカラ。今夜はRosa Feolaのリサイタルです。

Youtubeと生では全く声の聴こえ方が違ったりするので、この方が生ではどんな声なのだろうとワクワクしております。

 

はー、それにしても幸せ感がすごい。

もっとロッシーニ聴きたくなっちゃった。