この映画、ずっと気になっていました。
CS放送の番組表で忘れた頃に目にしていました。
録画したこともあったのですが、ハードディスクの残量がなくなり、未視聴のまま消したこと2、3回。

ザ・モンスターの名前の通りで、モンスター映画です。


↑シャーリーズ・セロンがアカデミー賞を受賞したこちらは、
 モンスター = 度を超した人間
でしたが、MEGは、
 モンスター = 怪物級の生き物 = MEG
です。
MEGが怪物の名前、略称でメガロドンがそれでした。


メガロドンは絶滅した古代鮫で、Wikipediaでは15 メートルあったそうです。
この映画では、30メートルありました。

このメガロドン、とある理由で絶滅しないでとある場所に生きていました。
この場所を探検してしまったために、メガロドンが現代に放出され、ジェイソン・ステイサム、リー・ビンビンたちがそれと戦うという物語で、ジョーズものです。

この作品は2018年に制作された米・中合作映画です。
原作があります。


 Meg: A Novel of Deep Terror

1997年に刊行された小説です。
ただし、私は未読のため、以下は映画サイトの情報です。

この小説の舞台はサンディエゴの海洋研究所でした。
そして、所長は日本人。
ヒロインは所長の娘であることは映画も同様です。

この1997年、日本はバブル景気が終わったことが明確になった年でした。
ちなみに総理大臣は橋本龍太郎さん。
バブルの名残、バブル期に計画されていたものが開業したり、完成したり、発売されたり。
 フジテレビのお台場社屋
 東京湾アクアライン
 錦糸町そごう開業
 日産エルグランド発売
この年、特に後半は企業破綻が相次ぎます。
 ヤオハン
 三洋証券
 山一證券
 北海道拓殖銀行
世界に誇る日本経済では無いことが明確になりました。

小説が刊行された直後にディズニーによる映画化が決定しました。しかし、映画化は遅々として進まず、ディズニーは諦めました。
その後、ニャーラインシネマを経て、ワーナーブラザーズが中国資本も入れて映画化を行ないました。
この20年ほどの間に、アジア経済の主役も中国に移っていた訳です。
この結果、
 海洋研究所の場所: サンディエゴ→海南島沖
 研究所長: 日本人→中国人
 ヒロイン: 日本人→中国人
と設定が変わりました。
映画の中でメガロドンがビーチを襲う際、中国人観光客があふれていましたが、1997年すぐの映画化なら日本人だったかもしれません。
20年の時の長さを感じました。

映画自体は、まあ、スリリング。
Amazonプライムや100円レンタルなら、リー・ビンビンさんを観るために支払っても良いかもしれません。
何故なら、ヒロインとしてかなり頑張っていたのですが、2023年に公開された続編では2021年に亡くなったことになっており、背景に遺影がちらっと映るのみなのです。
Wビンビンと言われていた、ハン・ビンビンさんは2018年頃にとんでもない金額の脱税をして話題になりましたが、こちらのリー・ビンビンさんは事件の記憶はないのですが、同時期から華やかな話題は出てきていません。
俳優さんには5年も長かったようです。

正直なところ、お馬鹿映画のジャンルですが、私は楽しんでしまいました。

2024年3月10日 成田からデンバーに向かうUA142便内で鑑賞