山梨県甲府市で生まれた私。
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こちらの潟梨さん、山梨に単身赴任されています。
この日の話題は甲州弁自販機。

私も甲州弁には、エピソードがあります。

1.  奈良から来た男
奈良県田原本出身の方から、35年ほど前に言われました。 「甲府の女の子、可愛いよな。でもさ、なんとなく会話聞いてると、『○○ずら?』って。ガクッと来たよ。」
甲州弁、相手に確認する際、末尾は「ずら」です。
例えば、「行ったよね?」は「行ったずら?」。
悪戯(いたずら)ではありません。

2.  ヘッドスライディング
私が自分で使っていて、方言だと気づいていなかった言葉がいくつもあるのですが、ひとつは「とべ」「とぶ」。
「走れ」「走る」の意味です。
大学時代、野球のサードコーチャーをしていた際、ランナーがヘッドスライディングをしました。私はそんな指示をしていません。
どうも、「とべ」を連呼したようです。
長州力さんの「食ってみな、とぶぞ」。甲州弁だと美味しすぎて走るより、辛過ぎて水を求めて走る感じでしょうか。

3.  炭酸が抜ける
これも、方言だと気づいていなかった言葉です。
学生時代、野球を見に行きました。4〜5人で行ったのですが、偶々、山梨県出身者が私以外にもう一名。
売り子さんが紙コップに入れた炭酸飲料を売っていました。
私とそいつが勝ったのですが、炭酸が抜けていました。
 「○が抜けているよね」
 「そうだね」
○にはひらがな一文字が入ります。
山梨出身者の間では普通に会話が成り立ちました。
その会話を聞いていた他県出身者、確か千葉と岐阜の出身者はいたと思うのですが、
 「今、なんと言ったんだ⁇」
と唖然としていました。
 「かが抜けている」
 「......はっ?」
一般的には「き」が抜けているなんだと初めて聞きました。
「か(香)」は「き(気)」より上品な感じがするのですが。そう言えば、大笑いする他県出身者に「山梨は進んでいるから"き"よりまえの"か"になったんだ!」と言ってさらに笑われました。もちろん、かきくけこの順番の話です。

4.  持ちに行く
これはつい最近まで方言だと気づいていませんでした。「取りに行く」と言う意味で広く使います。
私が「変だ」と指摘されたのは、やはり釣りでの話。釣り場から離れた場所に駐車していたため、私が
 「車を持ってくるよ」
と発言したところ、やはり、
 「はっ?」
車は持てないだろうと。
確かに納得しました。
でも、例えば
 「荷物持ちにきてよ」
おかしいですか?

5.  かじる
この言葉は未だに出てしまいます。
標準語だと
 「かく」
痒いときに背中を「かく」。
あれが背中を「かじる」になるのです。

6.  こえ
これはイントネーションが違います。
 「声」
 「肥」
私の「声」のイントネーションは標準語だと「肥」らしい。
これも未だになおりません。

ちなみに、私は他県の方言で仕事の失敗をしたことがあります。
若い頃、三重県津市で働いていたことがあるのですが、ある日、仕事で必要なものが届きません。
数日前に納期を確認したのに、です。

私は怒りとともに、業者に電話しました。
すると、冷静に何のお詫びもなく、
 「明日です」
 「はっ?」
電話で言い合いになりました。
それを傍で聞いていた先輩が私の肩を叩き、笑いながら
 「お前の負け」
と電話を切りように促しました。
私の怒りは先輩に向かったのですが、唖然とする話でした。
私の常識では、日にちのよびかたは、
 今日、明日、あさって、しあさって
つまり、しあさっては3日後。
ところが、三重県(一部かもしれません)では
 今日、明日、あさって、ささって、しあさって
しあさっては4日後だと言うのです。
私はまさに
 「はあっ?」
その時、地元出身の同僚とどちらが正しいか議論(雑談)になったのですが、
 「ささっての"さ"は"3"、しあさっての"し"は"4"だから、こちらが論理的(笑)」
と論破されました。
若き日の思い出です。

甲州弁のハンコなんてあるんですね。
びっくり。

ちなみに、「しっかりしろ」とか「きちっとしろ」みたいな意味です。
よーく小学校の先生に言われたものです。