あーこと、二人で交代作業をしていた。


もうすぐしたら、夕方からのシフトの


ゆうくんが来るから、ソワソワしていた。


けど、事務作業もあったから


私は計算機とにらめっこ。






あーこが、デスクをコンコンしてきた。


私は計算機を見ながら


「どしたん?」と言ったら


次は、咳払い。


私は「何よぉ〜ニコニコ」とあーこを見たら


あーこが、私の後ろと私の目を


交互に見る。


「え?」


あーこは変わらず、後ろ後ろ!と合図。



(あ!ゆうくんが来た?)と気づいて


振り返った。









この日のゆうくんの顔は


私は一生忘れない。



カメラがあったら、撮っておきたかった。


以前にも




愛おしいという顔をしてきたけれど、



この日は、もう何倍も



何倍も



なんとも口では表せない顔をしていた。









私がゆうくんのその顔を見て



私も同じ気持ちというか、



多幸感に包まれた。








ゆうくんのオーラが全開で



ピンクとプラチナゴールドのキラキラ✨が



周りに広がっていた。



やっとの思いで声を出したのは



お互いに笑ったときだけ。











あーこが



「なぁ」



と、私を後ろから低い声で呼んできた。



「なぁ」



「はいぃ〜ニコニコニコニコニコニコニコニコニコニコニコニコニコニコニコニコニコニコ飛び出すハート





「…ほんま…めちゃくちゃイイの見せて貰った」



「え?ニコニコ飛び出すハート



「ゆうくんて、あんな顔するんや…



  てか、あんな顔して女の人見る男の人を



  初めて見た……ほんまに、感動してる」



「うん、私もびっくりしてる…笑」



「nomちゃん、気づいてなかったけど



 来てすぐ、nomちゃんの後ろ姿ジーーーーって



 あの顔で見るんやもん…!どうしようかと



 思ったわ…爆笑



「え!来てからすぐ?」



「これは教えなあかんやろって思うほど、



 こっちが戸惑ったわ…。



 あれは、ホンマに好きやな…確定やん」









私もこのときほど、



これまで何度か見つめ合う中でも



ダントツな表情をしていた。









ゆうくんのオーラがこのときも



ハッキリ見えたし、



淡いピンクと、綺麗なプラチナゴールドが



柔らかく取り巻いて、



本当に私を好きなんやとわかった。



そして何より、鳥肌が立つような



多幸感は何ものにも変え難く



これ以上の幸せはないと



全身全霊で愛を感じた日だった。