恐るべし。 | 若き親友への手紙

恐るべし。

僕がレスペクトする天才アーティストのひとり、

尾崎亜美さんの名曲、『オリビアを聴きながら』を

知らないひとはいないだろう。

 

しかし、大学生の頃

この曲のなかの一節に打ちのめされた

そのトラウマから僕はまだ抜け出せないでいる。

 

「話すことなどなにもない」。

 

「もうかけてこないで」。

 

いや、いくらなんでも、

こんなストレートな拒絶の言葉は、

少なくとも男には口に出せないだろう。

 

いやいや、よくよく考えてみれば、

これは反語であり、

この歌の主人公である女性の本音としては、

「ほんとうは別れたくない」、

「わたしを捨てないで」なのかもしれないが。

 

でも、

「疲れ果てたあなたわたしの幻を愛したの」、

という一節は、

片想いしている側の相手への幻想を

こっぱみじんに打ち砕く言葉だ。

 

まあ、男と女には、

当人同士にしかわかり知れない機微がある。

 

だから、他人が

とやかくいうことはできないし、

そんな資格もあるはずもない。

 

しかししかし、尾崎亜美さんのこの曲を

はじめて聴いてからもう30年以上が過ぎているが、

あのときのショックとインパクトは、

いまもまったく変わらぬままだ。

 

恐るべし。

 

 

さて、この前の日曜日は仙台Zeppで、

Rakeさんの全国ツアー『Wonderfull World』の1stライブ

The beginning』が開催された。

 

雪が舞い散る仙台だったが、

千人を裕に越えるひとたちが

開場を待つ長い列をつくっていた。

 

1階の立ち見席は、

まさに立錐の余地がないという

言葉そのまま。

 

2階の指定席ももちろん満席で、

会場は外の寒さとは異次元の熱気に包まれていた。

 

つばさ1号で仙台に到着し、

朝10時からRakeさんのマネージャーさんをはじめ

スタッフの方々と打ち合わせを終えたあと。

 

僕はまだ誰もいない真っ暗な2階席で、

ひとりRakeさんのリハーサルを見つめていた。

 

そして、いよいよはじまったライブは、

僕の想像以上の

Rakeパフォーマンス炸裂だった。

 

ギタリストで、

ピアニストで、

ボーカリスト。

 

それぞれのRakeさんが

合体したときの

そのパンチとインパクトは

もう見ていただくしかないだろう。

 

なにより、そのステージで

誰よりも激しくギターを弾くRakeさんの

楽しそうな姿に

見ているこちらも楽しくならずにはいられない。

 

5月3日には、東京でのライブが

赤坂BLITZで開催される。

 

いやほんと、恐るべしライブですから。

 

ぜひ!