励ましたいひとがいる。 | 若き親友への手紙

励ましたいひとがいる。

励ましたいひとがいる。

が、
励ませないでいる。

励ますことほど、
難しいことはない。

励ましは、言葉ではなく、
態度がすべてだ。

その励ます態度を
励ましたいそのひとが
受け入れてくれるかどうか。

たとえば、しょんぼりしたサッカー少年に、
県大会に敗れたサッカー選手に、
代表に選ばれなかった代表候補選手に。

長谷部誠選手なら、長友佑都選手なら、
どんな言葉をかけても
励ましの言葉に捉えられるだろう。

「そんなことくらいでしょげてるなら、
サッカーなんかやめてしまえ」
という言葉でさえ、
それは最良の励ましになるだろう。

誰かを励ましたいときほど、
自らの無力を思い知るときはない。

こんな自分の励ましの言葉など、
励ましたい相手の気持ちを逆撫ですることはあっても、
一縷の励ましにもならない。

それでも、僕は心のなかで
励ましつづけたい。

たとえ、その励ましの言葉が
いま励ましたいそのひとに届かなくとも。