全ての出来事に
ありがとう、と
思える事が出来たなら
たぶん
それは幸せといえるだろう。
許せない。
納得できない。
そんな思いを握りしめ
自分を正当化しようとしたり
相手をどうにか変えようと
あらゆる手段を持ち出したり
あの手この手で
周りの気を引こうとしたりと
している間は
たぶん、
不幸といえるんだ。
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起きてしまった出来事は
どうしようもない。
起きてしまった出来事に
後悔しても仕方がない。
散々、後悔すればいい。
見苦しくても、あがけばいい。
誰も気に止めてくれなくても
騒ぎ立てればいい。
目を背けられても
背を向けられても
拒絶されても
無視されても
声が枯れるまで
叫び続ければいい。
今さら何を、と言われても
もう遅い、と言われても
あの時
言いそびれたその言葉を
叫べばいい。
ごめんね、と。
あの時
あんなこと言って、ごめんね。
あんなことして、ごめんね。
素直になれなくて、ごめんなさい。
本当は嬉しかった。
本当は許したかった。
本当は受け入れたかった。
本当はあんな事言いたくなかった。
本当はそんなこと思ってなかった。
ただ、少し
寂しかったから
だだをこねただけだったんだ。
ただ、少し
困らせたかったんだ。
ただ、少し
ごめんね。って
言ってほしかったんだ。
悪かったね。
ごめんね。
気付いてあげれなくて。
そんなに寂しい思いさせたんだね。
そんなに悲しくさせたんだね。
ごめんね。って
言ってほしかったんだ。
責めたかったんじゃないんだ。
慰めてほしかっただけなんだ。
寂しかったという気持ちに
寄り添ってほしかった、
それだけだったんだ。
それなのに、怒るから。
それなのに、無視するから。
それなのに、拒絶するから。
寂しい、悲しい、が
悔しい、苦しい、になって
酷い、償え、になって
お前のせいだ。になったんだ。
お前が悪い。になったんだ。
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寂しかったよね。
悲しかったよね。
苦しかったよね。
悔しかったよね。
って。
置き去りになってた自分に
手を伸ばしてあげよう。
膝を抱えて泣いている自分を
抱き上げて
抱きしめてあげよう。
ごめんね。
寂しい思いさせて悪かったね。
気付いてあげれなくて、ごめんね。
もう、ひとりになんてしないよ。
ずっと一緒に居るからね。
そう言って
抱きしめてあげよう。
その子の笑顔が戻るまで。
その子が安心して眠りにつくまで。
そして
ずっと、傍にいてあげよう。
だって
それは
置き去りになってた
私、だから。
迎えにきてくれるのを
ずっと、ずっと、
待ってた
私、だから。
私と手を繋げたとき
人は誰かを許せるんだ。
置き去りの私を
迎えにいけたとき
人は自分を愛し
誰かを、世界を、愛せるんだ。
誰かが、世界が
何をしていても。
誰かが、世界が
どうあっても。
誰かが、世界が
何もしてくれなくても。
誰かに幸せにしてもらおうと
期待と絶望を繰り返すことが
幸せから遠ざけていたことなんだ、と
気付くんだ。
許せない。
納得できない。
それを握りしめていたチカラが
緩むんだ。
あぁ。
あんなことがあったけど
たぶん、幸せだったんだな。
あぁ。
あんなことになってしまったけど
たぶん、
だから、
気付けたんだな。
なんか。
ありがとう。
なんか。
本当にありがとう。
大切なものに
辿り着けたのかもしれない。
ありがとう。
出逢ってくれて、ありがとう。
たぶん、私は
ずっと、幸せでしかなかったのかも
しれないね。
=====
気付きは痛みを伴うけれど
置き去りになって
待ち続けていた自分との
再会だったのか。
まるで
陣痛から出産に至るまでのような
痛み。
たぶん、
こうして
自分というものを
知っていくのかもしれないね。
それが
生きる、という
旅や冒険なのかもしれない。
自分を知る物語。
自分を見つける物語。
そのための出来事。