時代は昭和から平成に、そして令和と移り変わり、今は令和6年です。
そんな令和6年にもなって、昭和の頃のパソコンを音楽制作に導入するなんて(笑)
そうなんです、レコンポーザと呼ばれる前のCOME ON MUSICを使ってみたくなり、その為に用意したNECのパソコンPC-9801UV11です。
この機種に決めた理由は、PC9801にしてはコンパクトであった事と、3.5インチフロッピーディスクが使える点です。
ところがこのPC-9801UV11ですけど、フロッピーディスクドライブが故障しております。
このフロッピーディスクドライブを修理しないと、MS-DOSとCOME ON MUSIC RCM-PC98が使えません。
フロッピーディスクドライブが故障してると分かってましたので、同時に交換用FDDも2台用意しました。
PC-9801UV11が届いて、さっそくFDDを交換したのですけど…
何と!交換用のFDDも2台とも故障してました(笑)
こりゃーもう、フロッピーディスクドライブを修理するしかないですね。
そこでまず、FDDを分解して、交換するコンデンサの電圧と容量を調べました。
ラベルを見ると、FDDの1台は88年10月製、残りの3台は91年4月製でした。
たぶん88年10月製がPC-9801UV11に元々付いてたものでしょう。
そしてもう1台は後に交換されたんでしょうね。
実は88年製の1台と91年製の3台は違うタイプの基板なんですよね。
FDDの型番は4台ともFD1137Dなので、4台とも全部同じだと思ったのに…(笑)
今回交換するコンデンサも、88年製と91年製では、1個だけ違うコンデンサが使われておりました。
コンデンサを探すのですけど、同じ電圧で同じ大きさのコンデンサが見付かりません!
そこで、6Vのコンデンサは10Vに、10Vのコンデンサは16Vに変更しました。
コンデンサは、電圧をちょっと上げるぶんには支障ありません。
逆に電圧を下げてしまうと、寿命が縮まったり、負荷が増えて液漏れの原因にもなります。
ただ、電圧を上げると、部品のサイズが大きくなるので、周囲に干渉する恐れがあります。
これはもう、現物で確認して、上手く取り付けるしかないです(笑)
あと、FD検知用マイクロスイッチも、88年製と91年製では、付いてる部品の作りが違ってました。
何か対策したのかな?
この91年製の3台のほうが、しっかりとした作りでした。
マイナーチェンジしたのでしょうか?
それでもやっぱり、湿気によって接触不良は起きやすい部品です。
ではまず、88年製のFDDから修理します。
やはり届いたコンデンサが、以前のものよりもサイズが大きくなってしまいまして…(笑)
1個はそのまま付きました。
3個はクリアランスが確保出来る位置にコンデンサを寝かしました。
本来は、狭いところに付ける部品は、背の高い部品はダメなんでしょうね。
何とかこの方法でギリギリ収まりました。
次はFD検知用マイクロスイッチの分解清掃です。
まずは基板からマイクロスイッチを外します。
半田を4ヵ所取り除いてから、プラスチック製の爪を起こしながら慎重に取り出します。
プラスチックの爪は、古くなって折れやすくなってます。
私は、この爪の片方を折ってしまいました(笑)
交換するコンデンサはC1とC2とC63とC11と88年製と一緒ですけど、C1が16V47μFになってました。
新しいコンデンサのサイズが縦長になってますけど、これでギリギリ収まります。
このC1はまだ良かったんですけど、C63の新しいコンデンサの直径が太くなってしまった為に、可動するディスク格納板に干渉してしまい、ディスクの出し入れが出来なくなりました。
対応策として、2分割されている本体ケースの上部を外してしまい、上部ケースの内側に貼り付いている絶縁シートを剥がして、絶縁シートだけを上部に取り付けました。
上部ケースを外しておけば、可動式ディスク収納板にC63がぶつからなくなります。
コンデンサの直径を細くすれば良いのですけど、その場合10Vで直径が3mmのコンデンサが必要です。
もし見付からなくて直径が5mmのコンデンサを使う場合は、上部ケースは付けないほうが良いですね。
ディスク検知用マイクロスイッチも、分解すると、内部のバネや接点部が変更されておりまして、88年製のマイクロスイッチよりしっかりしてると思いました。
このように、コンデンサ交換とディスク検知用マイクロスイッチの分解清掃は、セットで行ったほうが確実かと思います。
続いて、内蔵電池も交換します。
代替品になりますけど、3.6V50mAhのニッカド電池から3.6V80mAhのニッケル水素電池に交換です。
ちなみに、新しい電池はフル電圧の3.7Vで安心ですね♪
これでPC-9801UV11の修理は完了です。
分解したついでに、FM音源チップを記念撮影!
OPN系FM音源YM2203Cですね♪
何気にFM音源搭載機種を選んだところが私のこだわりですね♪
でも今回はMIDIで外部音源を鳴らす目的なので、内蔵FM音源は使わないです(笑)
ちなみに内蔵FM音源を使う場合は、N88BASICのディスク版が必要になります。
BASICのPLAY文でMMLを使って打ち込みます。
最後に、Roland MPU-PC98を取り付けます。
元々Cバスには、ハードディスク内蔵SCSIボードと2MBのEMS/バンクメモリが装着されてたんですけど、今回は両方とも外します。
そして、何も無くなったところに、MPU-PC98を装着しました。
これで私のPC-9801UV11は音楽制作マシンになりました♪
コマンドメニューのアプリケーションソフトの登録を選択して、COME ON MUSIC RCM-PC98を登録します。
登録先もフロッピーディスクになります。
すると、空のフロッピーディスク1枚にMS-DOS 3.3Cのシステムファイルがコピーされて、更にRCM-PC98のファイルもコピーされました。
このフロッピーディスク1枚で、MS-DOS 3.3Cが駆動してから自動的にRCM-PC98が起動するようになります。
そして、ドライブ1にRCM-PC98起動ディスク、ドライブ2に製品版のRCM-PC98をセットして再起動します。
すると…
ついにタイトル画面が出ました♪
そして何かキーを押すと…
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