伊勢神宮で神様のお引越しと言われる遷御の儀が行われましたね。

出雲の遷宮がリフォームだとすれば、伊勢の遷宮はお隣に建てた新築へのお引越し

これが1300年以上前から、ずっと継承されていることを思うと、日本の伝統ってすごいなぁと感じます。


伊勢の遷宮には、色々な意味があります。

木造建築の寿命であるとか、宮造り職人の技法を継承するためにとか

でもそれ以上に、いかにも日本人の考え方だなぁと思うのが、常に清々しい空間を保つことです。


ただ振り返って思うのは、20年前にも遷宮があったはずなのに、その時のことは全然覚えていません。

ただボクが興味関心がなかったということもあるけど、ここまで話題にならなかったんじゃないかな?


特に今年は、出雲と伊勢が揃って遷宮を迎える年ということもあって、TVでもよく特集が組まれているし、本屋さんでも特設コーナーが出されていますよね。

実際にボク自身も、「出雲に行こう」と思ってから、古事記に関する本をよく読むようになりました。


中でもお勧めしたいのが、こうの史代さんという方が書かれた「ぼおるぺん古事記」

ふわふわとしたタッチの漫画で、古事記のストーリーを描いているのですが、セリフがすべて原文!!

ところどころ解説が入っているけれど、一言一句を読むのは難しいのです。


ところが、絵のタッチが分かりやすいので、文言の意味は理解しきれてなくても、内容はすごく分かりやすく伝わってくるんです!!

表現方法を変えるだけで、難しい古典が面白いものに変わるんだなぁと感心してしまいます。

まさに漫画大国、日本らしい本ですね。


そして今日のニュースでは、新しいお宮に移られた神様への最初のお食事が出されたことが出てました。


日別朝夕大御饌というこの儀式は、毎日神官たちによって執り行われます。

毎朝、神聖な井戸の水を汲んできて、火きりでおこした忌火で調理をする。

これを約1500年以上、戦争や天災があったときでも、途切れることなく続けてきたというから驚きます!!


日本が世界一長い王朝を継承している原点が、ここにあるように思います。

日々伝統を継承しつづけることと、繰り返し新しいものを生み出すこと。

伊勢神宮の伝統から学ぶものは大きいですね!!