毎年8月の終わりに近づくころに、楽しみにしているイベントがある。

台東区の若手経営者の仲間、台彪会のメンバーが企画する「林家たい平師匠を間近で囲む会」

毎年、告知したら即日完売になる超人気イベントなのだ。


今回の会場は、浅草合羽橋のお寿司屋さん。

そこの大広間に50人ほどのお客さんが集まり、師匠の落語を聴いて、食事を囲むという贅沢な企画。

何しろ、笑点のレギュラー、いや今の落語家さんの中で一番好きな落語家さんと、間近でお話ができるなんて、こんなに在り難いことはない。


すべては我が師 -ぼくの好きな先生-

毎回、二本の噺を披露してくれるのだが、今回の一本目は「試し酒」

たい平師匠らしいアドリブを混ぜながら、細かいくすぐりをバンバン入って大笑い!!


やっぱり名人の落語は、ちゃんとその時代にタイムスリップしたような感覚に陥っちゃうんだよなぁ

それが何とも心地いいから、下げが来た時には、大笑いすると同時にちょっと寂しさも感じる。

たい平師匠の落語の魅力は、そこにあるような気がしてならない。


食事のあとに披露してくれた、二本目の「借家怪談」っていう噺も面白かった。

師匠はどんな人にもなり切るのだが、ボクはこの話に出てくるような、気が短くてそそっかしい江戸っ子を演じているのが一番好きだ。

ポンポンとテンポよく、相手の話の揚げ足をとるリズムの心地よさは、涙が出るほどに笑える。


そんなわけで、過去に6つの噺を聴かせていただいたが、貪欲なボクは「もっと他の噺も聞きたい」と思わずにいられなくなってしまうのだ。


個人的には「芝浜」と「粗忽長屋」を聴いてみたいなぁ

DVDでも十分面白いけど、やっぱりライブの迫力というか、間の入り方を味わうのが一番なので、どこかの会場で聴ける日を待ちわびています。