30年くらい前の僕らの会社では、ボーナスの時に、従業員さんの奥様宛にプレゼントを用意していました。

しかし、全員が妻帯者というわけでもないので、不公平感が出てしまいます。

そこでお袋は、実家でクリスマスケーキを作っていたことを思い出し、全員にプレゼントすることにしました。

家族のいる従業員さんたちには大好評!! 今では、約25年続く伝統行事になっています。


先生 その371


しんちゃんは母方の従兄弟であり、捨次郎じいちゃんが創業したパン屋 の三代目社長。

じいちゃんと似た職人気質で、新商品の開発と研究に余念がありません。

2,3ヶ月に一度はボクも買い物に行きますが、毎度新商品が並んでいます。

ちなみにケーキはレギュラーメニューではなく、クリスマス時期の限定商品です。


僕らの会社までは、毎年バンで80~90個のケーキを運んでくれるのですが、今年は会長である叔父が運んできてくれました。


「ちゃんと温かくない部屋に置いとけよ。クリームが溶けてくずれちまうむかっ


冷蔵庫には入り切れない量なので、会議室に並べて常温で保存します。もちろん暖房は厳禁むかっ


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ケーキは、シンプルなイチゴのショートケーキケーキ

ここにも、しんちゃんのこだわりがあり、生クリームは見栄えの良さよりも美味しさを追求しているため、温まるとデコレーションが崩れてしまいます。

「温かくない部屋に置け」というのは、息子の努力を思いやる叔父の親心なのです。


すべては我が師 -ぼくの好きな先生-

コワモテで言葉も荒っぽい叔父ですが、ものすごく面倒見のいい人です。

商工会の役員や、町会議員も務め、地域の人たちのお役立ちを常に考える人ですから、ボクがPTA役員をやっていることを聴いて、すごく喜んでくれました。


「商売やる人間は、てめぇのことだけやってたら上手くいかねえからな

何でもいいから、地域の人たちに喜んでもらえることをやれ」


酔っ払いながらの訓辞(!?)でしたが、その言葉には叔父の優しい人柄に溢れていました。

家族、友達、従業員さん、そして地域の人たち、叔父は常にたくさんの人たちに支えられています。

それはきっと、今まで支えてきた人たちからの恩が返ってきているのでしょうね。


親子三代、地域の人たちに愛されるパン屋を営んでくれること。

叔父としんちゃんの関係、彼らとの血の繋がりをボクは嬉しく思っています。