去年まで私は、息子たちが通う小学校のPTA会長をしていました。そこで出会った学校の先生方は、とても魅力的な方が多いのですが、親たちから一番人気の先生は、イケメンでも、美女でもなく、ちょいとエロめのオッサンでした。


先生 その10


中村先生は、現在54歳のベテランです。

背が高く、声も大きく、いつもエネルギッシュ、そして笑顔の素敵なオッサンです。

もう一つの特徴として、話術で人を惹きつける天才でもあります。特に下ネタ話は大好評で、自身が体験した、一生に三度お○ん○んを怪我した武勇伝は落語家や講談師も顔負け!職員室の雰囲気も、にぎやかになり、先生たちもみんな元気になっていきました。


先生は赴任当初から


「親と先生が仲良くしている地域では、子どもたちはイジメができないんです。なぜなら、ストレスを感じることが少ないし、大人の目を盗むことができないからです。子どもたちが楽しく学校に通えるために、まず我々が仲良くなりましょう」


という想いを、保護者の方々に話してくれました。

この話術、まず「利益・効用」を話した上で、「方法」を説く。実に見事な惹きつけ方です。

実際に、その想いは保護者たちの中で伝染し、先生と保護者の間のトラブルは、グッと少なくなりました。


現在、中村先生は、文部科学省に出向という形で、メキシコにある日本人学校で教頭先生をされています。先生は、「母国を離れて寂しい想いをしている子どもたちを元気にしたい!」という熱い使命感で、メキシコに旅立たれました。


しかし、試練は赴任してすぐにやってきました。世界中に蔓延している「新型インフルエンザ」。覚えているでしょうか?最初に発生したのが、メキシコでした。当然日本人学校も閉鎖され、先生は対応に右往左往されたようです。私も他人ごとではないと、心配になりました。


ある日、小学校の職員室に中村先生から国際電話が入りました。「どんな知らせだろう?」という緊張感の中、校長先生が応対しました。


校長「どうした中村、大丈夫かあせる?」


中村「実はさっき、日テレのリポーターが私のところに取材に来たんですよ。

明後日、日本で放送されるらしいんですけど、誰かDVDに録画してもらえませんか?けっこう、いい顔で映ってると思うんですよねぇニコニコ


中村先生のたくましさに、「この人がいればメキシコは大丈夫」と、私は根拠のない確信を持ちました。


中村先生、メキシコの子どもたちを元気にしていますか?

日本に帰ってきたら大嶋啓介さんと中村文昭さんの「あこがれ先生プロジェクト」 に推薦しますので、よろしくお願いします