「欲望という名の電車」
を読みました😊✨
戦後間も無くブロードウェイで上映された、
アメリカの有名な戯曲です。
最近、沢尻エリカさんが主演で
舞台化されていたことがきっかけで、
読んでみました。
舞台は観ていませんが、
セリフがほとんどなので、
とても読みやすかったです。
時代設定は、第二次世界大戦後くらいでしょう。
時代背景は、現代と少し異なります。
ブランチという主人公がいて、
27歳の、
現代では若いけれど、
当時では「もう若くない」とされる女性。
そんな彼女は、
未亡人で、
お金も無くなって、
若さも無くなって、
頼れる人もいなくなってしまった。
そんな絶望的(?)な
彼女が、
僅かな希望とともに、
「欲望という名の電車」に乗って、
妹夫妻の街、
ニューオーリンズを訪れるというストーリーです。
![新幹線後ろ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/503.png)
![新幹線真ん中](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/504.png)
![新幹線後ろ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/503.png)
![新幹線真ん中](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/504.png)
![新幹線真ん中](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/504.png)
![新幹線真ん中](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/504.png)
![新幹線真ん中](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/504.png)
![新幹線真ん中](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/504.png)
![新幹線真ん中](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/504.png)
![新幹線前](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/505.png)
![クローバー](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/199.png)
読んでみて、
ブランチの悲観的で
妄想的思想に
そんなことないよ、大丈夫だよ😢
と、気の毒な気持ちになりながらも、
彼女の台詞は
どことなく
説得力があって、
私にとっては、最も面白い点でした。
絶望の淵に生きる彼女
だから見える、
真実なのかな…?
以下では、
彼女の台詞の中で、
印象的だった箇所を抜粋しています。
また、私のセリフに対する印象も付けています
まずは、「年齢と共に感じる、独り身の苦難」
“わたしは強い女にはなれなかったの、自立した女には。そういう弱い人間は、人間の好意にすがって生きていくしかないのよ。そのためにはまず、人を惹きつけなければ。ちょっとした一時的な魔法を使うの、ただ、一夜の雨風をしのぐために! “
“誰も、見てもくれないわ、男たちは誰もその存在すら認めてくれない、寝る相手じゃなければね。でも、誰かの庇護を求めるんだったら、存在を認めてもらわなきゃ始まらないの。だから、弱い人間はどうしたってほのかに輝いていなければならないのよ。ちょうど裸電球に色提灯をかぶせたように…でも、怖いわ、怖くてたまらない。こんな手が、いつまで通用するか分からない。 ほのかに輝いているだけじゃ駄目。同時に魅力もないと。なのにわたし、わたしはもう、色あせていく一方なの!”
続いて、「現実からの逃避、
妄想に傾倒する様子」
“わたしが好きなのはね、魔法よ!そう、魔法!わたしはみんなに魔法をかけるの。いろんなものを別の姿にしてみせる。真実を告げようなんて思わない。真実であるべきものを伝えるの。それが罪だって言うの?そんなことあるもんですか! “
これも良かった、
「極めて現実的な人々の人生を拒否し、
崇高なものを是とする」
“そりゃあ、人間は神様そっくりに作られたわけじゃないかもしれないけど、でもね、ステラ、それから少しは進歩してるのよ!美術とか 詩とか音楽とか。そういう新しい光がこの世に生み出されてきたの! ある種の人間の中に、ある種のやさしい感情が芽生えて、進歩は始まったの!わたしたちはそれを育てていかなきゃ!しっかり握り締めて、それを旗印にして、暗い足元を照らしながら前へ前へと進んでいくの・・・・・・ だから、けだものたちのところへ引き返すなんてだめよ、絶対だめ!”
ブランチの伝えたいことが、
何となく見えてきそうな気がしませんか。
けど、彼女だけが決して例外でなく、
私も幻想的な考えをする
というか、
現実を見ないで
綺麗な世界に閉じこもる性格なので、
行き過ぎは良くない、
と思いました。
自分への戒め
とはいえ、このブランチの切実な思いは、
男性より女性の方が共感できる気がします。
是非読んでみてください。
引用元:
欲望という名の電車
慧文社,東京
テネシー・ウィリアムズ/著、小田島 恒志/訳
原タイトル:A streetcar named desire