もっと通じる英語の発音! by小川直樹

もっと通じる英語の発音! by小川直樹

元大学教授の英語音声学者、小川直樹が、英語発音をよくする練習法、誰でもできる、確実に上達する方法を述べていく。

もっと通じる英語に!

速報!frock coatの強勢は?

 

 

本来は、defibrillatorの発音の続き

の予定でしたが、急遽、本日話題と

なったネタを!

 

本日、朝ドラ「ばけばけ」最終回

でした。

 

そこで、フロックコートが話題に

出てました。

 

この単語(正確には複合語ですが)、

発音上とても興味深いのです。

 

フロックコートは、英語では

frock coatです。

 

前側の単語は、ドラマで話題に

なっていたように、

 

frogではなく、frockです。

 

frockとは、ゆったりとした上っ

張り、仕事着、いわゆるスモック

なのです。

 

修道士が着ている長い服もfrock

です。

 

ヘブン(=小泉八雲)の妻トキが、

それをfrogカエルだと間違えていた

のです。

 

その様子がヘブンには、ほほえま

したかった、という話でした。

 

このコートは、18世紀末から19世

紀後半に着られた、欧州の男性用

コートで、現在は主に礼装用です。

 

特徴は、ダブルで裾が長いことです。

 

画像はAlamyより。watermark入りゲラゲラ

 

 

以下のサイトに、このコートの件が

「ばけばけ」最終回に絡めて書いて

ありました↓↓

 

 

なので、コートのことはそちらに

譲るとして…

 

ボクにとっての問題は、

このfrock coatの発音なのです。

 

といっても、ドラマのような

frockとfrog違いということでは

ないんです。

 

もちろん、この差も日本人には、

とても微妙だと思いますが…。

 

しかし、ここで取り上げたいの

は、強勢なのです。

 

ヘブン(Tommy Bastow)は、

このコートを、frock COATと

発音していました。

 

つまり、coatのほうを強く言っ

ていたのです。

 

 

 

でも…

 

frockは名詞、coatも名詞です。

 

つまり、frock coatは、名詞2つ

からなる複合名詞

 

複合名詞の強勢は通常、

前側が強くなる

ものなのです。

 

ところが、Tommyさんは

後ろを強く言っていたガーンあせる

 

これはどういうことでしょう。

 

それで辞書を見てみると…

 

手元の電子辞書上の

『リーダーズ英和』

『ジーニアス大英和』

『ランダムハウス』等はみな、

 

frockのほうに第一強勢がついてい

ます。

 

あれ、Tommyさんの発音と違って

いるな…しょんぼりはてなマーク

 

しかし、ここでピンとくることが

あったのです。

 

それは、日本の英和辞典では、

複合名詞や句などの、複数の単語

からなる表現の強勢は、あまり

正確ではないことがある、という

ことです煽り汗

 

そこで、

Longman Pronunciation Dictionary

を見たら、一挙に問題解決しました。

 

frock coatは、英米で強勢パターン

が違うのです!

 

米 FROCK coat 

英 frock COAT 

なのです。

 

Tommyさんは英国人ですから、

英国流の強勢パターンを使ってい

たというわけですびっくりあせる

 

ちなみに、最新版の『ジーニアス

第6版』は、発音にかなり力を入

れているんですが、

 

これには英米両方の強勢形が載っ

ていました(スバラシ!ニコニコ

 

 

 

なお、英国では、後ろの名詞が強く

なる、ちょっと例外的な複合名詞が

多少あるのです。

 

ice creamなんてその代表です。

米 ICE cream

英 ice CREAM   

 

あと2例↓↓

 

米 the WHITE House

英 the White HOUSE

(英でも前側強勢もよく使われます)

 

米 COUNTRY dance

英 country DANCE

 

というわけです!

速報なので、絵文字少ない(笑)

次回は、defibrillatorの発音の

仕方のつづき!チュー気づき