
今年3月25日に開幕した愛知万博が、明日でとうとう閉幕します。
駆けつけて、どーんと打ち上げに参加したかったのですが、
残念ながら行くことが出来ません。
メッセージをここに残したいと思います。
私が万博のグローイング・ヴィレッジで、
ツリークライミングのスタッフとして参加したのは、
5月から9月までの、あわせて20日と少しでした。
半年間のの会期からすれば、ほんのわずかな間でしたが、
この半年はずっと、グローイング・ヴィレッジのスタッフの皆さんや、
ツリークライミング・ジャパンの皆さん、ほか来場者を迎える全ての皆さん、
何より、万博を訪れる数多くの皆さんと共にいたような気がします。
ツリークライミングを体験してもらっていると、
いろんな顔に出会うことが出来ます。
がんばっちゃう顔、怖い~って顔、驚きの顔、リラックスできた顔。
そしておもいっきりの笑顔!
そのどれもが、作り物じゃない、素直な、自然な顔でした。
とっても身近な、でもちょっと命をかけた大冒険!
その中で、大きな木の優しいきもちが、
自然と、ひとの「自然な」気持ちを引き出してくれたように思います。
そしてそれを支え、伝える、ツリークライマーの皆さん。
ひとの心の自然を、大事に咲かせてくれる心遣いと
確実なツリークライミングの技術に、じっくり触れることが出来ました。
日本全国、そして海外からも来られたツリークライマー一人ひとりと
直接・間接にお会いできたことがとてもうれしいです。
グローイング・ヴィレッジの皆さんと一緒になって、
出来るだけよい体験が出来るよう、
そして来て頂いた方の全てに木の魅力を伝えられるよう、
一生懸命になったのも忘れられません。
楽しいこと、遊ぶことを提供出来るって素晴らしいと思いました。
だから、もう会えないかもしれない、なんて悲しいことは考えません。
ただ会っている楽しい瞬間が、かけがえのない、ただそれだけです。
開場前、静まり返ったグローバル・ループを歩いていると、
万博の公式イメージソング ~I'LL BE YOUR LOVE~ が聞こえます。
おとといも、昨日も、そして今日も聞こえたこの歌を聴いて、
グローイング・ヴィレッジに立つ、2本のシナサワグルミの元へ向かいました。
次第にそこが大好きな、大切なところに変わっていきました。
明日の朝、この歌が流れ、あさってからはたぶん流れない。
木に登るために朝早くから待って、走ってくる方々もいない。
そうか、これでよかったんだ、って腑に落ちるんだけど、
一緒にぽっかり大きな穴が見えるようで。そこにも落ちるようで。
いや、そんなことはないはずです。
万博だからこそ、みんないろんな思いがあることに気づけた。
みんなの思いは違うからこそ面白い。
それを、今を生きるみんなが一緒になって出来るのは
よくわかんないけど面白かった。
一緒に、ただ同じ場に生きるってことがどんなに素晴らしいか。
いろんな可能性を生み出すか。
少なくとも、わくわく新しいことに出会えます。
人と人をつなぎ、木と人をつなぐ この木登りを、
大事に育てて、これからも一緒に、木に集いましょう。
明日は神戸で木に登り、静かに閉幕を見守ります。
こんな貴重な時間を与えてくれて、本当にどうもありがとうございました。
いつも勝手させて頂いて、家族と恋人に感謝いたします。