夫と連れ立って診察室に入ると
男性医師が待ち構えていた
おお なんかの記事で見たぞこのひと
いろいろと調べまくった際になにかでみた医院長じゃないか
まずいきなり夫の結果があまりよろしくないことを告げられた
側面にあるモニタ
そこには広野に悠々と泳ぐ数え切れ‥るほどの精子が
ちょ あんたこれほぼしんでるじゃん
おっおう‥
こんな会話にもなんの反応も示さない無表情の医師は続けて
先程の内診のエコー画像と各種ホルモン値が印刷された紙を差し出し
それと奥さんですがやはり年齢的に卵胞も少ないので
だんなさんの結果もみるとまあ自然妊娠は難しいかと
体外受精でいいですか？自費になりますけど
だいぶざっくりしているが
プロがそう言うのなら そうなのだろう
ああはいお願いします
じゃあこれ同意書なので署名して提出してください
はいー
このあと看護師さんから説明あるのでお待ち下さい
次は生理2日目か3日目に来てください
はいーまた予約して来ればいいんですね
いや 予約いらないいらない
あっそうなのね ただ来ればいいのね
そうそう
わかりましたー
こんな感じで所要時間わすが数分で終わった
医院長といえど
いかにも！我こそがこの大国の医院長である！威厳！
みたいはものはなくて
まあ なんていうか‥ボッソボソだった
わさっと渡された同意書は各々複写になっているので
夫と手分けしながらそれなりにリキを入れて
ひたすらに日付と名前を書いた
なんの同意書なのか当時は全く内容を見ていなかったが
今引っ張り出してみたら以下
■体外受精・胚移植による不妊治療についての説明
■体外受精・胚移植による不妊治療に関する同意書
■胚・卵子の凍結保存についての説明
■胚・卵子の凍結保存に関する同意書
■冷凍胚・卵子の融解（解凍）についての説明
■冷凍胚・卵子の融解（解凍）に関する同意書
■顕微授精による体外受精治療についての説明
■顕微授精による体外受精治療に関する同意書
■採卵と胚培養（タイムラプスインキュベーター）についての説明および同意書
それぞれ細かい文字がびっしり並んでいるが
今も尚 ちゃんと読んでいない
これは最高にだめな例なのでこれから挑む方々は
ちゃんと読んで納得の上で署名するように
医師からはなーんの説明もなかったが
改めてこの書類を見ると 体外の治療の内容が記載してあるようなので
これをもって説明とす
ということなのでしょう
流れ作業的署名をこなしながら
ってかあっさりすぎない？こんなもんなんか
いやなんなのあのひと ロボットだよあれ
あれ医院長だよなんかで見たもん
なんだよあれ
夫はまるで機械的な医師の態度が気に入らなかったらしい
こんだけのひと診るんだからああなっちゃうんじゃないの
なんだあれロボットだよあれ
その後 わたしのみ処置室に呼ばれ同意書を提出しつつ
再診方法だとか
採卵周期と移植周期の説明だとか
治療費一覧とか
助成金がどうのとか
またさらにさまざまな紙を渡されここでは一気に説明っぽいことをされるも
わからないことがわかりません状態で
もういいやとなって終了
再診の際は予約がいらないということだけは解った
この初診時の数値を書いておくか
■生理2日前
卵胞は左右に2つずつ
内膜10.3mm
E2：27
LH ：7.2
P4：4.4
FSH：12.5
PRL：22.5 なにこれ
TSH：2.144 なにこれ
赤血球：430
白血球：4200
ヘマトクリット：40.0 なにこれ
ヘモグロビン：13.8
PLT：15.7 なにこれ
AMH：0.36ng/ml ひっく
■精子結果
液量：4.3ml
濃度：14.8M/ml
運動率：18%（2.7）M ひっく
直線速度：14.41 よくわからん
曲線速度：32.65 よくわからん
直進性：0.47 よくわからん
なにこれ と よくわからん は
今改めて見てもちんぷん数値
いや調べたかもしれないがもう忘れた
ググればなんぼでも出てくるだろうがめんどうなので割愛
ちなみにAMHの結果は初診時は出ていなくて
次回持ち越しだった
血をたんまり採って数値を出すだけ出して
なんの説明もないのはどうなのよと思う
とにかくこの病院は『丁寧』とか『親切』とかそんなものからは縁遠く
『説明』という言葉は存在しない
会計
わたし：￥38,566-
夫：￥12,914-
うへえ
夫はいつまでもなんだあのロボと言っているし
わたしはわたしで終始ちんぷんかんぷんだし
こうして我々の初診は終わった
まあこうして振り返っても
よし ここなら信頼できる！お任せしよう！
とはとてもじゃないけどならないと思う
でも信じがたいが公表されている数字は優秀みたいだし？
年中無休で距離的にも通いやすいし？
とりあえずやってみっかな感じでぬるーっと始まってしまって
わたしの意地と極度のめんどくさがりのせいで
無駄に時間をかけてしまうことになる
かけられる程の時間なんてなかったのに
そして
この時見えていた卵胞の中のひとつが一度外界に取り出され
再び舞い戻り
わたしの中で育ち続けることになる