イイフーフノヒニ。
インフィニティ♾

「明日休みだったらドライブに付き合って」
というお誘いLINEが届いた。

勤労感謝の日は
さすがの我が社も完全休日なので
OKとスタンプで返答した。

いい夫婦どころかもう夫婦ですらない
おっさんとおばはん二人で北関東へ。

風の吹くまま気の向くまま

日光方面から更に足を延ばして

那須高原まで


あれこれ周って日没ちょっと前

近くのアウトレットモールに立ち寄る


ペールブルーの空は次第に翳り出し

イルミネーションが点灯していく



BLACKFRIDAYが催されており

アウトレット品が

さらにお買い得になるとあって

夕飯時を過ぎて尚

人の波は引く様子を見せず

ファミリーやカップルで溢れていた。


INEDのニットが一万円に満たない値段
バッグに至っては三千円台という破格
アウトレットならでは。

スワロフスキーのショップに立ち寄った際
ブレスレットを購入しようかと
ショーケースを眺める私の後ろに
店員さんがスススゥーッとやって来て
元夫氏相手にセールストークを開始

奥様は色が白くてお綺麗なので
ピンクゴールドもお似合いですが
こちらのシルバーも映えそうですね

と、ケースに手を差し出す。

奥様というワードに気分を良くした元夫氏
両方はめてみなよ、とか言っている
亭主気取りの所大変申し訳無いけれど
相手が母親でも娘でも不倫相手や愛人でも
差し障りのないように
奥様とか彼女さんと言う職業なのよ
この方々は。

とはいえ
私は既に両手首に色違いのバングルをはめた
只のマネキン、完全に蚊帳の外。

じゃあこっちのシルバーの方で
と元夫氏がカードを出し精算している間
また別の店員さんが
寸分の隙もなく作り込まれた笑顔で
ピンクの可愛らしいショップバッグを
元夫氏に手渡す。
それをハイとこちらに寄越す元夫氏。
代金を支払うと申し出たが
プレゼントだから受け取れという。

往来でああだこうだやり取りするのは
スマートではないので
その場では有り難く受け取り
ディナーは私が支払う事で決着。

おじさんとおばさんにとって
いいショッピングの日でございました。