3月議会が閉会しました。
私が紹介議員を務めた、「黒浜緑地の樹木伐採・抜根の計画を再検討し、歴史ある緑地の緑保全を求める」請願について、最終的な結論が出されました。過去の経緯は、以前のブログをご覧ください![]()
最終的な議会での結論は、
「趣旨採択(願意はわかるが実現は困難とのことで、実質却下するもの)」でした。
紹介議員として、この結果になったことに対し、請願者そして署名くださった、地元住民をはじめ多くの方々に対し、みなさんの思いを形にすることができなかったことを、深くお詫びいたします。力及ばず、本当に申し訳ありませんでした。
議会を終え、ずっと思いを巡らせており、なかなかブログでのご報告に至ることができませんでしたが、以下ご報告いたします。
私は本会議場で、最終議決をする前の「討論」をし、各議員へ訴えさせていただきました。そこに、請願者の思い、そして私の思いとをすべて託しましたので、以下掲載します。
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請願第1号「黒浜緑地の樹木伐採・抜根の計画を再検討し、歴史ある緑地の緑保全を求める請願」に対し、趣旨採択に反対し、請願採択を求め、請願に賛成の立場からの討論
この請願は、黒浜緑地の豊かな自然に魅力を感じ、この地に住まいを求めていらした方によるものです。近辺には、そのような方が何人もいらっしゃるなかで、昨年度、3号緑地の整備工事が始まり、結果的に樹木がすべて伐採・抜根されてしまいました。
市の説明によれば、住民からの声もあり、倒木等の安全面確保と、今後の維持管理を考慮して、3号緑地を全面コンクリート吹付にし、植栽はない予定との回答でした。しかし本当に、コンクリート吹付が最適な方法だったのでしょうか?
ゲリラ豪雨などの大雨が降って、今まで雨水の一部は土に吸収されていたものが、そのまま流れ落ちることで、排水溝の許容量を超え、民家への被害を招いてしまう懸念もありますし、また家の前に立ちはだかるコンクリート面は、真夏の太陽のもとで反射熱を生み、周辺気温を上昇させてしまう恐れもあり、近くの家には熱風が来ることも想定されます。
「コンクリート吹き付け」だけではなく、「種子吹き付け」という比較的安価な工法もあり、安全面と緑の保全とを両立させる方法もあります。
そして、一番の問題は、近隣住民に対し、工事内容の住民説明会もなく、全面コンクリート吹付を知らない住民がほとんどだったことです。住民からは「整備はしてほしかったけど、全部伐採することはないのに」「全面コンクリ―ト吹付にするなんて、説明がなかった」という反対の声が上がり、1月臨時議会に陳情書、この3月議会に請願をはじめ、要望書提出の動きが起きています。
さらに、議会に対しても、建設経済委員会において、当初計画で聞いていた緑地の活用・再生の計画変更や変更理由について、説明がありませんでした。
これは、議会にとっては大変由々しき問題です。当初、委員が議決した内容を、説明なく大きく変えてしまったことは、あってはならないことです。「住民合意があったと認識していたから」との理由が、答弁でしめされましたが、それが議会へ説明しなくて良いとの理由にはなりません。この点については、二度とこのようなことがないよう、強く申し述べておきたいと思います。
そして先ほどの委員長報告への質疑でも明らかになりましたが、
住民の意思を、自治会など一部の住民の意見で、地元住民の総意とみなしてしまったことも問題です。請願が求めている通り、住民説明会等で、近隣住民の声をしっかり聴いていく姿勢が求められます。
請願者は請願書の結びに、このように綴っています。
「黒浜緑地には、樹齢100年を超える木々や様々な動植物が多く存在し、そして道祖神やお地蔵様も点在しています。樹木を切り崩し、ファイバーセメント吹付の施工をした場合、これらの価値あるものを私たちは失うことになります。
災害に備えた安全対策を行いつつも、この歴史ある緑地を後世まで受け継いでいく。そのために、周辺住民の意見をしっかりと吸い上げ、対話した上で、整備内容の再検討、及び十分な住民説明を切に願います。また、黒浜緑地周辺地域においても、蓮田市環境基本条例の附則としても記載されている下記について、実現されることを懇望いたします。
蓮田市環境基本条例 平成13年3月27日 条例第5号 一部引用:「先人から受け継いだかけがえのない地球を守るとともに、『人と自然とが共生できるまち蓮田』をつくるために、それぞれの責務を自覚し、共に力を合わせて環境の保全及び創造を推進し、現在及び将来の市民の健康で文化的な生活を実現する」
ここからわかるように、請願者は黒浜緑地という、日本の原風景でもある貴重な自然を尊びつつ、人と自然との共生を望み、周辺住民の合意形成の中での整備計画の再検討を求めています。これは蓮田市の条例とも整合しており、なにがなんでも全面伐採・抜根に反対という意味でないことは明確です。反対しているのは、「極端な」全面伐採・抜根・コンクリート吹付の計画です。
そもそも黒浜緑地は古くからそこにあった林地であり、そこに木が生えていたからこそ地盤が安定してきた地域です。専門家の知見なく、その木々を根こそぎ伐採・抜根してしまえば、それこそ途端に地盤の安全性が崩れます。そういう極端な計画には反対である、と言っているわけです。
実際、市からの答弁で、全面抜根後の地盤の安全性に対する調査がしっかりなされていないことが明らかになりました。
今回提出された、趣旨採択を求める動議の「提案理由」では
“~安全性の観点から、事業の実現性が担保されない恐れがある”
とありましたが、安全性の担保については、請願要旨2番の
“「安全確保」と「緑の保全」の両立”との文言で求められており、請願が採択されたのち、住民の合意形成の上で安全面を考慮した整備を行うことは、実現性うんぬんではなく、やらなければならないことです。
さらに、“倒木の可能性がある樹木を厳選し伐採すること、及び緑地管理の徹底は実現可能性に疑義が残る”
との理由ですが、危険な樹木の選別方法はあります。一般財団法人日本緑化センターのホームページには、樹木医による「倒木危険度判定」というものも存在しています。
緑地管理の徹底についても、住民にとっては当然の要望です。市内のどの緑地も同じように管理されるのは当然ですし、安全面が懸念される場所は当然優先されるものであり、常日頃から特別に黒浜緑地だけやってくれ、という意味ではありません。
そもそも、市がその他の公園と同様に、少しずつでも予算を振り分けて、黒浜緑地に対してある程度、定期的な緑地管理をしてくれば、倒木や落ち葉の被害は少なくて済んだはずです。緑地管理の徹底を住民が望むことは、なんらおかしいことではありません。
以上の点から、本請願を趣旨採択とする理由は、どれもあたらないと考えます。
以上の点をふまえ、今回の請願は採択可否を決める上で、よくよくみなさんに考えていただきたい重要なポイントは、
「暮らしに密接し、緑の保全が求められている公共緑地における、全面伐採・抜根という、専門家の見地も入れていない極端な市の判断に対する住民要望に対し、住民の代表である議会がどういう結論を出すのか」というところです。
住民の願いは真っ当なものであり、議会にはそれにこたえる責務があります。
この請願に対し、請願者が丁寧に説明をしながら回り、紙による署名が192名集まりました。そしてオンライン署名は、3/17現在で1873名集まっています。
先んじて、3号緑地工事に関する継続費が含まれていた、令和3年度一般会計補正予算に対する附帯決議では、「安全性を確保しつつ、住民等説明会を実施し、住民等の合意形成に努めた上で、植樹・植栽を行い執行すること」との、請願にも則した内容が議会の意思として示されています。ならば、趣旨採択はありえません。請願者の意を最大限尊重するというのなら、採択という結論になるはずです。
議員のみなさんの賢明な判断をお願いし、日本共産党は、請願第1号に対し、趣旨採択に反対し、本請願の採択を求め、討論といたします。
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実は、閉会日に先立ち、10日に行われた他会派の議員による一般質問で、「コンクリート吹付による地盤の安全性が考慮されていなかった」点が明らかになり、市長は計画の検討が不十分であったことを認めていました。そして、住民への説明会等実施による合意形成と、それをふまえた黒浜緑地2~5号整備の見直しに言及していました。これは、まさに市長自ら、請願の趣旨を実行することを公言することとなり、各新聞記事でも報道されました。
この点から言えば、執行する市長が「やる」と言っているわけなので、議会としてこの請願を「趣旨採択」とすることは、市長の姿勢と矛盾してしまうため、「請願者の願意を最大限配慮する」とした趣旨採択の理由から考えると、結論は「採択」しかないのではないか、そう思えたのですが、結果は趣旨採択でした。私としては、いまだにその理由が呑み込めていません。
さらに私は、黒浜緑地2・4号の工事予算、5号の工事設計予算が含まれた、【議案第24号/令和4年度蓮田市一般会計予算】にも、反対討論をしました。請願者の願意を含めた内容です。以下の通りです。![]()
~そして終わりに、黒浜緑地の整備に関する費用につきましては、請願第1号「黒浜緑地の樹木伐採・抜根の計画を再検討し、歴史ある緑地の緑保全を求める請願」の願意に基づき、樹木伐採・抜根・コンクリート吹付を、市の独断で極端に執行するのではなく、専門家による知見をふまえ、安全性を確保した上で、それぞれ状況が異なる緑地各号ごとに、住民説明会等を開いて、丁寧に住民合意の形成を図りながら、適切な緑地整備および管理に努めることを求めまして、日本共産党は議案第24号に反対いたします。
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この令和4年度蓮田市一般会計予算は、日本共産党・初心の会ほか、保守系会派2名の計6名が反対するという異例なものでしたが、残念ながら賛成多数により、可決となりました。
しかし最後に、趣旨採択に賛成し、予算に賛成した議員らから附帯決議案が出されました。
私が反対討論でも主張していた内容が盛り込まれており、請願者の願意が含まれています。
法的拘束力はありませんが、議会としても、請願者の願意を市の予算へ配慮するよう、求めた形になります。
この附帯決議については、私たちは予算に反対しており、附帯させることができないため、賛成することができませんでした。しかし、内容は請願願意でもあり、反対することもできないため、やむなく「退席」とさせていただきました。
この附帯決議をつけるのであれば、請願は「採択」で良かったのではないか?、という疑問は、正直、私の中ではまだ払拭できていません。
市民の切実な思いの結晶である「請願」は、今までの蓮田市議会では、「実現性」よりも、その「願意」を大切に採択されてきたと聞いています。市民はあくまで、紹介議員を通して願いを伝え、その具体的な実現への過程や予算は、市や議会が決めていけば良いことだからです。
これから先も、いろいろな請願が出てくると思いますが、私はその請願者の願い・思いをしっかり受け止めて、市政につなげていきたいと思いますし、議会がその思いに応える議会であってほしい、そう思っています。
私以外の、請願に賛成の立場の議員の方々からも、討論がありましたし、この附帯決議についての質疑もなされています。
1~2週間ほどで、インターネット中継の動画がアップされますので、お時間ゆるせば、ぜひその方々のやり取りもご覧いただければと思っています。
また、議事録もぜひご確認いただき、みなさんのそれぞれのお考えをもっていただければ幸いです。
蓮田市/市議会インターネット中継