ディーリアス「夏の夕べ」を聴きに川崎へ | 今夜、ホールの片隅で

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東京在住クラシックファンのコンサート備忘録です。

■ミューザ川崎 市民交響楽祭2022(8/28ミューザ川崎シンフォニーホール)

 

[指揮]石﨑真弥奈

[ヴァイオリン]小西健太郎*

[管弦楽]かわさき市民オーケストラ2022

 

ディーリアス(ビーチャム編)/夏の夕べ

メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲*

(アンコール)エルンスト/「夏の名残のバラ」による変奏曲*

ベルリオーズ/幻想交響曲

(アンコール)エルガー/ニムロッド

 

今年のサマーミューザはもう閉幕したが、この日は「市民交響楽祭」というもう1つのフェスタ。川崎市内で活動する4つの市民オーケストラ(川崎市民響、麻生フィル、宮前フィル、高津市民オケ)による合同演奏会で、私は今回初めて聴く。と言っても知り合いが出演している訳ではなく、たまたま見たチラシにディーリアスの名前を発見したからだ。メンコンと幻想交響曲の前プロにディーリアス「夏の夕べ」とは、うれしいではないですか。

 

でもおそらくは、目に留まらないだけで、アマオケでのディーリアスの演奏機会はもっとあるのだろう(憧れの「フロリダ組曲」も、確認できた国内で唯一の演奏例は奈良のアマオケだった)。曲想は親しみ易く、尺も編成も手頃で、難易度もほどほど(実際には知りませんが)、あとはメンバーに1人でも熱心な布教者がいれば…。今回「夏の夕べ」が選曲された経緯など想像しつつ、このわずか数分ほどの1曲が聴きたくて川崎へ。

 

「夏の夕べ」は、ディーリアスを聴き始めて最初期に購入したCD(ビーチャム&ロイヤル・フィルによる管弦楽曲集)の2曲目に収録されていた作品で、最も刷り込まれているディーリアス作品の1つだが、これまで実演に接する機会は無かった。冒頭、フルートとファゴットが奏でる素朴なハーモニーを聴いただけで、長年の渇きが癒されるよう。やはり生音で聴くディーリアスは格別。何物にも代え難い一期一会のひと時である。

 

アマオケを聴く機会はほとんど無いので、メンデルスゾーンやベルリオーズの演奏レベルがどうだったのかは分からない(指揮者もソリストも初めて聴く人)。でも最後まで集中を切らさず聴くことができたし、終演後は独特の達成感や一体感があって、プロオケとはまた違った感動がありますね。アンコールで不意に「ニムロッド」が聞こえてきた時には、思わずぐっときてしまった。