早いもので、このブログを始めてこの4月で丸5年が経過した。それ以前に比べ、コンサートに通う回数は飛躍的に増えているのだが、それでは普段コンサートで耳にする曲を、自分はどれぐらいの頻度で聴いているのだろうか? 常々気になっていたので、これを機に調べてみることにした。
全部調べるのは大変なので交響曲に絞り、2014年4月から2019年3月までの5年間に聴いた回数を集計。それほど強く意識している訳ではないけれど、ベートーヴェンにせよマーラーにせよ、交響曲の各番号を年に1回ずつ聴ければ理想的…とは思っていて、あまり特定の作品に偏らないようには聴いてきたつもり。それでいくと5年間で5回程度聴けていればほぼ理想通りとなる訳だが…。
以下、期間中に延べ2回以上聴いた作曲家を年代順にリストアップ。作品ごとの鑑賞回数と、その中で最も印象に残る演奏を記してみた。
■ハイドン
第22番「哲学者」/1回(シュテンツ&新日フィル2018.2)
第60番「うかつ者」/1回(川瀬賢太郎&神奈川フィル2015.2)
第70番/1回(秋山和慶&東響2017.3)
第85番「王妃」/1回(デュトワ&N響2017.12)
第86番/1回(ノット&東響2017.10)
第88番「V字」/1回(鈴木秀美&神奈川フィル2014.7)
第94番「驚愕」/2回(川瀬賢太郎&神奈川フィル2017.7)
第101番「時計」/1回(鈴木優人&神奈川フィル2017.4)
第102番/2回(パーヴォ&N響2018.9)
※音楽堂シリーズのおかげで、かなフィルが大活躍。
■モーツァルト
第22~30番(25番を除く)/各1回(三ツ橋敬子&東フィル2015.3)
第25番/2回(ギルバート&都響2016.7)
第35番「ハフナー」/1回(オノフリ&OEK2017.1)
第39番/3回(ノット&東響2017.10)
第40番/2回(カンブルラン&読響2017.1)
第41番「ジュピター」/2回(ミョンフン&東フィル2018.1)
※モーツァルト、思った以上に聴いてなかったんだな…。
■ベートーヴェン
第1番/1回(ブロムシュテット&N響2015.9)
第2番/4回(山田和樹&OEK2016.9)
第3番「英雄」/3回(ノット&東響2017.12)
第4番/3回(ヴィオッティ&東響2016.9)
第5番「運命」/5回(ノット&東響2015.7)
第6番「田園」/4回(ウェルザー=メスト&クリーヴランド管2018.6)
第7番/4回(ブロムシュテット&N響2018.4)
第8番/5回(ノット&東響2017.5)
第9番「合唱付き」/6回(ヤノフスキ&N響2018.12)
※7番と8番は弦楽五重奏版(読響アンサンブル)を含む。
■シューベルト
第2番/1回(ギルバート&都響2018.7)
第3番/2回(メータ&バイエルン放送響2018.11)
第5番/3回(山田和樹&横浜シンフォニエッタ2015.1)
第7番「未完成」/1回(井上道義&OEK2017.7)
第8番「ザ・グレート」/5回(パーヴォ&N響2017.7)
※「未完成」は1回だけか…。「ザ・グレート」圧勝ですな。
■ベルリオーズ
幻想交響曲/5回(エッティンガー&東響2018.10)
※端正な演奏が吹き飛ぶダン様の大爆演!
■メンデルスゾーン
第1番/1回(鈴木優人&読響2016.6)
第3番「スコットランド」/3回(準・メルクル&新日フィル2016.4)
第4番「イタリア」/2回(サンティ&N響2014.11)
※2番と5番が機会無し。「賛歌」は今年ようやく聴けそう。
■シューマン
第2番/2回(ノット&東響2016.12)
第4番/1回(ヴァイグレ&読響2016.8)
※「春」も「ライン」も欠番。そんなに聴いてなかったか…。
■ブルックナー
第1番/1回(パーヴォ&N響2018.5)
第2番/1回(パーヴォ&N響2016.9)
第3番「ワーグナー」/3回(バレンボイム&SKB2016.2)
第4番「ロマンティック」/3回(ゲルギエフ&ミュンヘン・フィル2015.12)
第5番/3回(ウェルザー=メスト&ウィーン・フィル2018.11)
第6番/2回(バレンボイム&SKB2016.2)
第7番/2回(ハイティンク&ロンドン響2015.9)
第8番/4回(スクロヴァチェフスキ&読響2016.1)
第9番/2回(バレンボイム&SKB2016.2)
※7番は室内楽版(紀尾井Hアンサンブル)を含む。
■ブラームス
第1番/6回(エリシュカ&札響2017.3)
第2番/4回(バーメルト&札響2019.1)
第4番/2回(エッシェンバッハ&N響2017.10)
※1番は期間中最多の6回。そして意外にも3番が0回!
■サン=サーンス
第3番「オルガン付き」/2回(デュトワ&N響2015.12)
※これももっとよく聴いている印象がある曲。
■ビゼー
交響曲ハ長調/1回(ネルソン&紀尾井H室内管2017.6)
交響曲「ローマ」/1回(ミンコフスキ&都響2014.8)
※「ローマ」を交響曲と考えるかはさておき…。
■チャイコフスキー
第4番/4回(ウルバンスキ&東響2016.5)
第5番/5回(バッティストーニ&東フィル2015.4)
第6番「悲愴」/4回(ゲルギエフ&東響2015.8)
マンフレッド交響曲/1回(小林研一郎&読響2018.7)
※初期3曲は聴けず。3大交響曲はバランスよく聴けた。
■ドヴォルザーク
第6番/1回(エリシュカ&大フィル2017.10)
第8番/4回(ヴァイグレ&読響2016.8)
第9番「新世界より」/3回(スダーン&東響2017.11)
※演奏機会の多い「新世界」は敢えて避けてたかも。
■エルガー
第1番/1回(アシュケナージ&N響2014.6)
第2番/1回(アシュケナージ&N響2016.6)
※どちらも定期会員でなければ積極的には聴かない曲。
■マーラー
第1番「巨人」/5回(山田和樹&日フィル2015.1)
第2番「復活」/3回(パーヴォ&N響2015.10)
第3番/5回(パーヴォ&N響2016.10)
第4番/6回(パーヴォ&N響2018.9)
第5番/3回(Kペトレンコ&バイエルン国立管2017.9)
第6番「悲劇的」/4回(サロネン&フィルハーモニア管2017.5)
第7番「夜の歌」/4回(大野和士&都響2015.4)
第8番「千人」/4回(ノット&東響2014.12)
第9番/4回(ヤンソンス&バイエルン放送響2016.11)
第10番(アダージョ)/1回(ノット&東響2018.4)
※機会無しの「大地の歌」以外は、ほぼ満遍なくカバー。
■シベリウス
第1番/2回(ヴェデルニコフ&東響2017.9)
第2番/3回(小林研一郎&日フィル2015.8)
第3番/1回(リントゥ&新日フィル2015.10)
第4番/1回(リントゥ&新日フィル2015.10)
第5番/2回(ヴァンスカ&読響2015.12)
第6番/2回(大友直人&東響2015.9)
第7番/2回(ヴァンスカ&読響2015.12)
※生誕150年だった2015年に集中的に聴けたのが大きい。
■ニールセン
第3番「広がりの交響曲」/1回(ダウスゴー&都響2015.5)
第5番/2回(ダウスゴー&新日フィル2016.1)
第6番「素朴な交響曲」/1回(高関健&シティ・フィル2018・5)
※2番と4番は早晩聴けそうだが、1番が最後に残りそう。
■グラズノフ
第5番/1回(ラザレフ&日フィル2016.11)
第8番/1回(ラザレフ&日フィル2018.11)
※シリーズで採り上げてくれたラザレフ先生のおかげ。
■ラフマニノフ
第2番/3回(ネルソンス&ボストン響2017.11)
第3番/2回(パーヴォ&N響2016.10)
※この5年間で聴かず嫌いの状態からは脱却できた。
■ストラヴィンスキー
詩篇交響曲(ヴェデルニコフ&東響2017.9)
3楽章の交響曲(パーヴォ&N響2018.5)
※忘れていたので追記。交響曲としての認識が薄い。
■プロコフィエフ
第1番「古典」/2回(ロウヴァリ&東響2014.10)
第7番「青春」/1回(ソヒエフ&N響2017.11)
※プロコもまだまだこれから攻略すべき未知の作曲家。
■ヴォーン・ウィリアムズ
第3番「田園交響曲」/1回(藤岡幸夫&シティ・フィル2015.11)
第7番「南極交響曲」/1回(ブラビンズ&都響2017.5)
※どちらも半田美和子さんが出演。実は半田さん目当て?
■ウォルトン
第1番/3回(尾高忠明&新日フィル2017.9)
※英国音楽のスペシャリストには腕が鳴る勝負曲。
■ショスタコーヴィチ
第4番/3回(ラザレフ&日フィル2014.10)
第5番/4回(パーヴォ&N響2015.2)
第7番「レニングラード」/4回(ウルバンスキ&東響2014.10)
第8番/1回(ラザレフ&日フィル2015.6)
第9番/2回(ラザレフ&日フィル2015.10)
第10番/4回(テミルカーノフ&読響2015.6)
第11番「1905年」/1回(ラザレフ&日フィル2015.3)
第12番「1917年」/1回(ラザレフ&日フィル2018.11)
第15番/3回(ノット&東響2015.11)
※これもラザレフ様様。未聴の13・14番も近々聴けそう。
■伊福部昭
シンフォニア・タプカーラ/2回(阿部加奈子&ニッポニカ2014.5)
※日本人作曲家の作品では唯一リピートした交響曲。
★1回のみ聴いた作曲家の作品
フランク、スクリャービン4番、カセルラ3番、オネゲル2番、チェレプニン1番、大澤壽人1番、安部幸明2番、ポポーフ1番、ルトスワフスキ4番、バーンスタイン2番、ペルト3番、ファジル・サイ1番
期間中最多は6回聴いたベートーヴェン9番、ブラームス1番、マーラー4番の3作品。次いで基準となる5回聴いたのがベートーヴェン5番・8番、シューベルト「ザ・グレート」、ベルリオーズ幻想、チャイコフスキー5番、マーラー1番・3番の7作品で、まずまず納得の結果に。最も鑑賞機会の多いベートーヴェンやマーラーはほぼ満遍なく聴けている反面、モーツァルトやシューマンなどは思っていた以上に手薄で、自分の鑑賞傾向が分かってなかなか面白かった。