梅酒ブーム
「最近の若手はお酒に誘っても付き合ってくれない。」
中堅以上の社員が若手に対して口を開けば出る言葉がこれだ。
「ノミニケーション」などと言われたのは、とうの昔。
実際、購買支援サイト大手カカクコムが行なった
昨年の調査(回答者6672人)によれば、
お酒を「飲まない」と回答した人は、
60歳以上では4.3%なのに対し、
50代7.0%、
40代9.1%、
30代10.1%と徐々に増え、
20代では13.7%もいるという。
お酒を飲む人でも、「毎日飲む」は、
60歳以上53.4%、
50代48.4%、
40代38.0%、
30代31.2%に対し、
20代は14.3%と極端に少なくなる。
確かに、若手ほど飲まないという傾向はあるようだ。
若い世代の旅行離れやクルマ離れに次ぐ
“酒離れ”に加え、不況による飲酒機会の減少、
健康志向の高まりによる飲酒抑制などの影響もあり、
酒類市場は年々縮小する一方だ。
糖質オフや糖質ゼロといった発泡酒や、
新ジャンルなどが健闘しているものの、
全体では酒類の減少に歯止めがかからない状況だ。
ただし、そんな市場で気を吐いているジャンルもある。
それが「リキュール市場」だ。代表格は梅酒である。
焼酎ブームが一段落した頃から活況となり、
毎年1割程度の市場拡大。
チョーヤを皮切りに、キリンやサントリー、
合同酒精が次々と新商品を投入し、
有望市場で激しく火花を散らしている。
特に各社が注力するのが、「健康志向系」と「プレミアム系」。
主なターゲットは女性。
酒類市場が縮小する中、
女性向けの市場は成長が期待される「金の鉱脈」であり、
ひとまず今は梅酒が彼女たちの心をがっちりと掴んでいる。
女性でも“家飲み派”が増えるなか、
もともと各家庭でホーム・リカー(果実酒)として作られてきた
梅酒が、家飲みにマッチしているという側面もあるだろう。
ただ、「ハーブのお酒」など、
梅酒とは別のジャンルが伸びる可能性もある。
社会における女性の活躍が目立つ昨今、
その癒しを担うお酒の売れ筋動向には、
今後も注目。