上司に信頼される人が実践している事 | 馬場と私の10の約束。

上司に信頼される人が実践している事

これまで、上司・先輩から部下・後輩に対する

コーチングの基本的な考え方や心がまえについて、

いくつか語りました。


「信(相手を信じ、相手の信頼を得る)」

「認(相手の良いところを見て心にとめる)」

「任(任せて部下を育てる)」などです。


今回は、上司に対するコーチングという視点をより強調し、

コーチングアップのポイントとなる要素として次の

3つの「R」をあげておきます。

(1)思いやりつつ声を聴く (受容的傾聴:Receptive Listening)
(2)心に響くほめ言葉   (共感的承認:Resonating Recognition)
(3)礼をつくして力を借りる(尊敬的協働:Respectful Collaboration)
 

繰り返し述べてきましたが、「聴く力は人間力」といわれるほど、

「聴く」ことは重要です。コーチングにおいても、

傾聴はもっとも重要なスキルのひとつといえます。

 

傾聴の大きなポイントは、「人の話を否定しないで最後まで聴く」

というものです。しかし、案外やさしいようで、

一朝一タには身につきにくいのも事実です。

 

また、コミュニケーションを図るうえでは「話す力」も大切ですが、

話しているときというのは、自分のリズム、マイペースを保つことができます。


ところが、相手の話を聴くときには、相手のリズム、

相手のペースに合わせなければなりません。


上司とは年齢も立場も違う場合が少なくありませんが、

大げさにいえば、自分の我、エゴというものを譲って、

相手を受容する心の余裕が必要になります。

また、相手の話を聴くといっても、無表情のまま単に黙って

耳を傾けるのではなく、ボディランゲージを効果的に活用する

ことも大切です。

 

コーチングアップのうまい人は、目できちんと話を聴いているものです。


 

コーチングの重要なスキルのひとつに「承認のスキル」があります。

簡潔にいえば相手の良いところをとらえ、タイミングよく「ほめる」ということです。
 

「承認のスキル」=「ほめ言葉を口にすること」だと単純に

解釈している人もいます。

うわべだけの言い方をすると、相手からは白々しい

「おべっか」と受け止められ、逆効果になる危険もあります。

 

とくに部下が上司をほめる場合、おすすめの方法としては

、感謝の言葉に称賛を加えるという方法があります。


その際、顔の表情や上司の席に行くまでの歩き方のステップの

軽やかさなど、行動でも、相手に対する感謝とか称賛の気持ちを

あらわすと、さらに効果的といえます。

つまり、言葉を駆使してほめるのではなく、

態度や表情も駆使して、全身でほめる姿勢を示すということです。

 

また、「ペーシング」といわれますが、上司の声と同じようなスピード、

声の調子に合わせると、共鳴感が高まってきます。

 

販売・営業でも同じです。お客さまがぼそぼそと話しているときに、

「いやあ、この商品はいいんですから、とにかくお買い求めになって!」と

大声を張り上げてしまっては、ただの「うるさいセールス」になってしまいます。
 


上司を動かすというと、「動かす」という言葉の響きからは、

陰謀や悪だくみのような印象を受けるかもしれませんが、

そうではありません。

上司一人ひとりには長所、強み、持ち味が必ずあります。

それらを上司自身に発揮してもらうことによって、

仕事がやりやすい環境を整えてもらう。

それが「上司を動かす」ということなのです。

 

このとき、上司へのメッセージの伝え方はとても大切で、

「力を貸してください、こうしていただけると助かります」

「このようにしていただけるとありがたいです、ぜひお願いします」というように、

依頼のメッセージを明確に伝えることが大切です。

 

コーチングアップがうまくできない人は、メッセージの伝え方に

問題がある場合も多いです。

 

こんなことをお願いしたら迷惑になるかもしれないと

遠慮しているのかもしれませんが、じつは、

上司もどこまで手を出してよいのか、どこまでサポートしてよいのか

判断に迷い、ためらっているために、

見守っているだけになっていることもあるのです。

 

上司の強みが何なのかというのを把握しておき、

そして、上司がイエスと言いやすいようなタイミングと、

イエスと言いやすいような伝え方で、上司の協力を引き出して

くるようなコミュニケーションを心がけることが重要です。