意思決定
組織で働く人々を最も悩ませることの一つに、意思決定があります![]()
その巧拙により、組織の業績が大きく左右されることに異論を唱える人は
あまりいないでしょう。
それだけに、意思決定は当事者にとって相当に心理的負荷がかかる
活動だといえます。
万全な情報と時間が用意されていることなど滅多にありませんし、
ある決定が間違ったと後で気づいたとしても、信頼を失わないために
そう簡単には引き下げることはできません。
一方で、素直に過ちを認めて決定を引き下げなければ企業の生命に
関わる場合もあります。
さて、意思決定というと経営トップに近い人が担う役割だと思われるかもしれ
ません。
しかし、変化への素早い対応が求められるに従って、あるいはチーム
活動が増えるに伴って、ミドルマネジャーだけでなく、現場の従業員にまでそ
の役割が求められるようになっていると考えられます。
今や意思決定は、組織人の必修科目となりつつあります。
そこで、問題になるのは「如何にして優れた意思決定を行うか」という問いで
す。
言うまでもなく、意思決定は手段に過ぎず、そもそもの目的はよりよい成
果をあげることにあります。
つまり、何らかの決定を着実に実行へ移すことこそ、最も大切なことなのです。
そう考えたときに「何を決定するか」だけでなく、「どのように決定するか」
が重要な観点として浮かび上がってきます。
なぜならば、決定を実行に移すには、多くの協力者や
賛同者が必要になることが多く、そういった人を増やすためには
意思決定プロセスへの巻き込みや説得作業が効果的だからです。
どんなに素晴らしい決定でも、ある日突然「これをやるんだ」といわれても、
キョトンとしてしまうのは無理もないことです。
もっと不幸なことに、言葉尻に捉われた誤解や曲解による反発を招いて
しまう可能性すら否定できません。
そんな事態にならないためにも、意思決定を「何を」から「どのように」の発
想で捉えることは大切なことだといえるでしょう。