クラシック & モダニズム -4ページ目

年越


     行く年や追いかけずとも年は行く


     寝なさいと云われず子らも晦日の夜


     一年の思い振り切る大晦日


     昨年も今年も同じ大晦日


     暖かな陽射し浴びたり大晦日


     厳かに心静かや除夜の鐘


     除夜の鐘聞きつつ眠る深ゐ夜


     行く年に交差す宇宙我見たり


     星屑も月も聞きをり除夜の鐘


     除夜の鐘天空までも沁みるかな




年の瀬・・・


     パーティの別れの言葉口々に
               良いお年をと変わる日来り


     クリスマス終りて次は大晦日
               暮れの準備は心の整理



ポインセチア・・・


     クリスマスツリーの灯かり消えて尚
                 ポインセチアの炎は消えず


     キリストのポタリと落ちた血のごとく
                 ポインセチアの赤い葉散りぬ


     目に映るポインセチアは燃えている
                 我に向(むか)いて滾れ滾れよ



浮遊・・・

透明なスカイブルーの球体を見ている

ダンテの「神曲」を思い浮かべながらそれをみている
スエデンボルグを思い出しながらそれをみている

実に苦しみという感情から考察へ考察から無への移行
更なる考察から夢への移行と静かに澱みなく流れつく

それは段階を経て順番に次に進む一つのスタンプのようにも思える
様々な哀しみや苦しみを経ては考察し一瞬に理解したというよりも
幾つもの段階を経て理解する資格が与えられたかのごとくに許され
理解させられたようにも思える

さあ、それでは次に進もうか
また、次の苦しみが始まりアルパとオメガは繰り返され続いて行く

それらが融合され混じり合いながらステップごとに穏やかに包まれ
消え去っていく。

透明なスカイブルーに包まれた球体を浮遊しつつ眺めている

夢の中でダンテの「神曲」を思いながら・・・
スエデンボルグを思い出しながら・・・



鐘の音・・・


    言の葉の鐘の音〈ね〉響き覆いたり
             義人はいない一人もいない


    教会とお寺の鐘の音〈おと〉比べ
             ずしんと重き心宿りて


    頭垂れ祈る願いや頭〈こうべ〉上げ
             仰ぎ祈るる願いやひとつ


    祈る様頭垂れたり仰ぎたり
             届け伝えよ心の叫び