3.4 提案された偽選挙人の一部は偽選挙人プランに懸念を表明
トランプ・チームの偽選挙人プランは共和党の数名の幹部だけでなく、偽選挙人となるようにリクルートされた共和党員活動家の間でも懸念を提起した。フィンドレーは、特別委員会に対して、「このプロセスに疑問を持ったおそらく多くの州の選挙人が確実に存在した」と述べた。偽選挙人となる可能性のある人々に連絡する役割を割り振られた後、フィンドレーは、12月10日に「彼らから非常にたくさんの質問が起こっている」と彼の同僚に告げた。彼はまた、「トランプ勝利委員会」に派遣されていた共和党全国委員会のスタッフが、「人々を出席させるために必要と思われるペンシルバニア選挙人と指導部への疑問に答えるための電話」を要求したことも指摘した。
ペンシルバニア共和党の法務顧問は、12月13日にEメールでトランプ選挙対策本部にいくつかの具体的な懸念を伝えた。そして、「我々全員は、懸念している選挙人たちから電話を受けた」と警告し、彼は以下のように詳しく伝えた。:
「選挙人たちとの電話で、選挙人たちは投票用紙の知事による最終的な認証、誰かが訴えられたかそれよりも事態が悪化した場合(例えば司法長官あるいは誰かから起訴されるような場合)の選挙対策本部による補償、そして全国的な法律事務所による法律意見書と正確であるというペンシルバニア州弁護士による証明書の選挙人による受領が条件になるだろうと彼らが告げられたと私は聞いている。だが、送付されたのは、選挙人宛てに発行されたものではなく、ペンシルバニア州弁護士による証明書でもない、チェスボローによる「覚書」であった。事態をさらに悪化させていたことに、チェスブローは、ペンシルバニア州のプランを「リスクを伴う」と述べていた。さらに、選挙対策本部によって承認された補償があるかどうかに関して、権限を持った者による何の指示も
なかった。」
ペンシルバニア共和党委員長ローレンス・タバスは、彼の州の偽選挙人たちはトランプ選挙対策本部によって決して何らかの補償も受けてはいなかったと、特別委員会に証言した。
ウイスコンシン共和党委員長アンドリュー・ヒットは11月後半に、「選挙対策本部が選挙人のリストを欲しがっている」と通知されたとき、彼のエグゼクティブ・ディレクターに「彼らの問い合わせに関して間違いなく懸念している。彼らが我々に対して我々だけが正しい選挙人であるというようなことを言わせようとしていることをたくらんでいないことを望む」とテキストメッセージを送信した。12月12日、ヒットが偽選挙人問題に関し話し合うためのジュリアーニとの電話会話に関するメッセージを受け取ったとき、彼はある彼の同僚に次のテキストメッセージを送った。「この連中はよからぬことをたくらんでいる。彼らはぶざまに失敗するだろう。」そのような懸念にもかかわらず、ヒットと他の多くの偽選挙人はともかくも参加をしたのだった。
とは言え、11月選挙時に選挙人団候補者として列挙されていた元々の共和党員のうちの14名は、12月に偽トランプ選挙人が集会を持った時に、身を退いた。元ミシガン州務長官テリー・リン・ランドは、参加することを拒否した。これは、「彼女がすべてのことに違和感を持っており、彼女には彼女自身の信念があったからだろうと思う」と、同州共和党委員長ローラ・コックスは特別委員会に語った。ペンシルバニア共和党のある上級顧問は、同党のタバス委員長が「ジョー・バイデンが選挙に勝利し、認証されたのはバイデン選挙人であったので、選挙人とならなかった」と述べた。前合衆国連邦議会下院議員のトム・マリオ(共和党:ペンシルバニア選出)は、「私は、憲法論者であり、元検察官として、司法長官が何もそこに不都合を発見していないと述べているとき、それは私にとって十分であるので、」私は手を引いたと述べた。他のドロップ・アウトした11名には、ジョージア州議会議員、ニューメキシコ州共和党元委員長、ペンシルバニアの州共和党元委員長2名そして共和党全国委員会のペンシルバニア州委員が含まれていた。
他の参加者たちは、トランプ・チーム偽選挙人票がどのように利用するのかに関してより率直であった場合には、彼らはもっと大きな懸念を持ったであろうと主張した。トランプ選挙対策本部の選挙日オペレーションのジョージアのディレクターは、「私が以前に話をしたことのある、そしてそれまで話を続けてきた選挙対策本部の3名の弁護士がこのプロジェクトに参加していないとわかっていたなら、私はジョージアにおけるトランプ・チームの偽選挙人を取りまとめることには絶対に参加したいとは思わなかっただろう」と、特別委員会に述べた。彼は、これを行うことで「人々が自らを危険な立場に置く可能性にあるかどうかを誰も実際には気にしていなかったこと、そして、その時点で単なる役に立っただけの愚か者あるいは田舎者にしか過ぎなかったことで、怒りを感じた」と述べた。
3.5 12月14日、偽選挙人が集会を開き、投票を行う
12月14日、チェスブローが提供した指示を利用し、偽トランプ選挙人たちは7州すべてでの署名式に集合し、参加した。アリゾナ、ジョージア、ミシガン、ネバダそしてウイスコンシンの5州において、彼らが署名した証書は、彼らが彼らの州の「合法的に選ばれ、かつ、資格を備えた選挙人である」と嘘の宣言を行った文言を利用した。この宣言は、署名した者のいずれも彼らの州政府からの確認証という形でその公的立場を認められていなかったので虚偽であった。
他の2州で偽選挙人によって署名された書類は、但し書きの部分を含んでいた。ニューメキシコにおいては、彼らが署名した文書は、彼らが「我々が合法的に選出され、有効な資格を有する選挙人であることは後刻決定されることになるだろうという理解の基に」参加していることを明確にしていたのであった。ペンシルバニアにおいては、彼らが署名した文書は、「最終的に上訴不可能な裁判所判決あるいは法律で規定されたその他の手続きの結果として、我々が合法的に選出され、有効な資格を有する選挙人として最終的に認められた場合という理解の基に」彼らが参加していることを示唆していた。
これらの7州の無効な選挙人票は、その後ワシントンDCに移送された。例えば、トランプ選挙対策本部の「選挙日オペレーション・ディレクター」であったローマンのジョージアにおけるチームのメンバーは、「すべての選挙人票が投票され、書類作成は完了し、現在郵送されつつある。きわめて円滑に進行した。」と、12月14日の午後にローマンにEメールを送った。同様に、フィンドレーは、選挙対策本部長ビル・ステピエンと法務チームの彼のボスに対して、彼らの偽選挙人票をワシントンDCに郵送する前に、次のように最新の情報を送付した。「トランプ・チームのジョージアにおける選挙人候補者は州法のすべての規定を満たすことはできなかったが、依然としてこの状況下において可能な限り合法的な投票を行った。」
12月14日の朝、共和党全国委員会委員長のマクダニエルは、偽選挙人の取り組みの状況についての最新情報をトランプ大統領に提供した。彼女は、トランプ大統領のエグゼクティブ・アシスタントに「選挙人に関する概況(Elector Recap)」を送付した。それは、「彼が勝利した州」だけでなく、6つの「争われた州」(特に、アリゾナ、ジョージア、ミシガン、ネバダ、ペンシルバニアそしてウイスコンシン)において投票したトランプ大統領選挙人」について伝えていた。数分後、トランプ大統領のエグゼクティブ・アシスタントは、「それは彼の前にあります。」と回答した。
トランプ・チームと偽選挙人たちは、彼らの12月14日のプランを実行するための口実づくりを行った。例えば、選挙対策本部のあるスタッフは、ジョージアの参加者に対して、Eメールで、「あなたの完全な裁量をお願いしなくてはなりません」と通知した。彼は、彼らの取り組みは「完全な秘密」が必要である」と説明し、彼らに対して州議事堂ビルに到着し、「門衛に(州上院の)ブランドン・ビーチ上院議員あるいはバート・ジョーンズ上院議員との会合に参加すると述べてください」と告げた。実際に、「ジ・アトランティック・ジャーナル‐コンスティチューション」誌のグレッグ・ブルースタインは、このグループの集会室に入ろうとしたが、「ドアのところにいた男性が『これは教育用集会です』と述べ、私が中に入ろうとしたときに慌てて制止した」と報道した。
元ミシガン州共和党委員長のローラ・コックスは、「トランプ大統領選挙対策本部で働いている」と述べた弁護士が彼女に対して、ミシガン州トランプ大統領選挙人の候補者が「ミシガン州議会で法律に従って彼らの票を投票する役割を実行するように議事堂に集合し、その一晩身を隠すことを計画中である」と知らせたと、特別委員会に述べた。彼女は、それがばかげており、不適切だと彼に述べ、さらにミシガン州上院多数党院内総務に対して用心するよう警告したと述べた。しかし、ミシガンの偽選挙人グループは彼らの書類に州共和党本部で署名したが、その際、スタッフは彼らに携帯電話を室内に持ち込まないようにと告げた。
(「3.6偽選挙人プランからの脱落」に続く)