民主党大統領候補者としてのジョー・バイデン氏について
 
このブログ・シリーズの1回目(20181230日)では、USA TODAY/Suffork Universityの世論調査で2020年大統領選挙補者として「誰か全くの新しい人」が出馬することに対する期待が最も大きく、それに次いで期待が大きかったのは、オバマ政権で副大統領を務めたジョー・バイデン氏であったことが明らかにされたことをお伝えしました。
 
そのバイデン氏を積極的に評価する発言をニューヨーク州知事アンドリュー・クオモ氏が行っています。11日に3期目の就任宣誓を済ませたクオモ知事(民主党)は、12日のニューヨーク州都オルバニーのラジオ局によるインタビューで、「ジョー・バイデン氏が2020年大統領選挙を目指している民主党員の広大な戦いの場で最も大統領にふさわしい条件を持っている」と述べたと、ワシントン・ポストは報じています。[i] 
 
同紙によれば、バイデン氏の副大統領としての経験がバイデン氏を際立たせており、民主党員として勝利に必要な隠れた要素である「信頼性credibility」をバイデン氏は持っている。そして、「皆さんは、飛行機を飛ばした経験のないパイロットを採用することはないでしょう。ジョー・バイデンなら、『私はそこにいた。大統領ではなかったが、2番目の席にいた』ということができる」と、クオモ氏は主張したとのことです。この発言は、バイデン氏の副大統領としての政治経験の重要性を強調し、大統領職にふさわしい人物像についてのイメージをクオモ氏が披歴したと同時に、公職の経験の全くないトランプ大統領が引き起こしている現在の政治の混乱に対する批判も含まれているようにも思われます。
 
実際に、バイデン氏は、昨年123日に、「自分がこの国で大統領となる最も適格な資格を持っている。我々が今日国家として直面している問題は、私の操舵室に存在している問題であり、私は、それらの問題について生涯を取り組んできた。…向こう2カ月以内に(出馬するか否か)を決定する」と述べたと報じられています。[ii]
 
1988年と2008年に過去2度、民主党大統領候補者の予備選に出馬したが、いずれの時も撤退したバイデン氏は、現在76歳であり、高齢であることは、バイデン氏に関する不利な要素の1つであると考えられていることは事実でしょう。現に、ウォールストリート・ジャーナルの公表した調査結果では、アイオワ州での民主党関係者は2020年において高齢な候補者を支援することに躊躇しており、高齢な候補者はより若い投票者からの熱い支持を獲得することにならないのではないかということが同党関係者の間で最大の懸念となっている、とワシントン・ポストのエミリン・ガスキン記者は書いています。[iii]
 
しかしながら、同記者によれば、201811月中間選挙時に行われたワシントン・ポストとジョージ・メーソン大学のSchar School of Policy and Governmentによって共同で実施された69の選挙区での調査[iv]の結果は、若い投票者とそれよりも高齢の投票者との間での民主党の2020年大統領選挙候補者としてのバイデン氏に対する支持がほぼ同じであったとのことです。すなわち、中間選挙で民主党下院候補者を指示した投票者の間で、18歳から34歳までの年齢の投票者の34%はバイデン氏が2020年の民主党大統領候補者指名を勝ちとることを望み、65歳以上の投票者の35%とほぼ同じでした(この構成比はバイデン氏、サンダース氏そしてその他の候補者の合計を100%とします)。
 
昨年3月のCNNの調査においても、若い民主党員とより高齢の民主党員の過半数以上はバイデン氏が大統領候補者になることを支持する結果が出ていましたので、[v]バイデン氏が高齢であることは必ずしも懸念材料ではないのかもしれません。
 
現に、昨年126日から9日にかけて実施された民主党員と民主党寄りの無所属の人々に対し行われたCNNの調査結果[vi]では、バイデン氏は30%の支持を得ており、他の指名候補者を大きく引き離しています。
 
同調査結果での予想される大統領候補者に対する支持率は以下のとおりです。
 

バイデン元副大統領          30

サンダース上院議員          14

ベト・オルーク上院議員         9% 
コーリー・ブッカー上院議員       5
カマラ・ハリス上院議員         4
ジョン・ケリー元国務長官        4
 エリザベス・ウォーレン上院議員     3
ブルームバーグ元ニューヨーク市長    3%  
エイミー・クロブチャー上院議員     3
 
1231日には、マサチューセッツ州選出のエリザベス・ウォーレン上院議員が準備委員会を設置し、大統領選挙候補者の予備選挙を始動させました。[vii] ウォーレン上院議員は、大統領選挙候補者について選挙を全米で最初に行うアイオワ州のカウンシルブラフス、シース―シティ、ストームレーク、デモインの各都市を今週末に訪問する予定であるとのことです。[viii]