・中川鷹文(元不良軍団・暁の団リーダー)

・鈴原雄大(暁の団サブリーダー)


紅天使(レッドエンジェル)のサポートをしてくれる毒親育ち故に苦労していた不良軍団・暁の団の古参メンバーである鷹文雄大。団の活動の傍ら、鷹文は空手の教室で講師のバイトを、雄大は居酒屋のバイトを頑張っており、稼いだお金で団の皆を支えている。ある日、2人が事務所に遊びに来てくれて、近況を話してくれたのだが…。

「えー!?ハッ閉鎖したの!?」

「はい、遂にバレた…ってところですね」

鷹文が一時期暮らしていた施設は、不正や様々な問題がバレて閉鎖したらしい。

「まあ、子供達に対して酷い扱いしていたもの。自業自得だわ」

真理香はため息をついた。

「でも子供達が少し心配だな。真っ当な人になってくれるのを祈るしか出来ないのが、もどかしい」

一方、毒家族である雄大の母、そして祖父母の近況は団のメンバーが偶然バイクのツーリングで知ったそうで、雄大に報告したそうだ。

「コンビニやめて、今はスナック経営してるそうですよ」

「マジで?」

「はい…。いつも常連の爺さん、婆さん達と一緒に俺の悪口で盛り上がっているとか…」

「うわあ…嫌なお店…汗

里穂はドン引きだ。これは後日調べた話なのだが、雄大の子供時代を知る同級生や元教師、と仲良しでアイドル扱いしていたファンや、近所のお爺さんやお婆さんが毎日スナックに集まり、雄大を親不孝、人間失格などと悪口を言ったりして、どんちゃん騒ぎしているという。

「絶対行かない方がいいよ!雄大、また虐待されちゃう」

「もちろん行きませんよ。こうなったら、徹底的に親を捨てるだけ…」

「…なあ、紅煉。ブラックリストに入れた方がいいのではないだろうか?」

わかな雄大だけじゃなく、達にも厄介事に巻き込まれる危険を感じているようだ。よく見ると不安や危機感からか、爪が少しだけ鋭く伸びているのがあきらかに分かった。

「だよね…。何か怖いもん」

「私は賛成。嫌な予感しかしないわ。…最終決定は紅煉にあるけれど。どうしましょうか?」

「…そうだな。私もあの人達には厄介事に巻き込まれたくないし、例え助けを求められても助けたい気持ちは起きない。真理香、後で一緒に作業してブラックリストに載せるぞ」

「ええ、そうしましょう」

真理香は作業を行い、電話番号やメールアドレスなどをブロックし、ブラックリストに入れた。もちろん暁の団全員にも教えてメンバー全員もブロック。雄大は念の為、警察に相談して、相談した記録も残したのだった。