1.Stellarium  https://stellarium.org/ja/
 天文シミュレーションソフトです。興味ある人には定番のフリーのソフトですが、何年か前にインストールした時には、パソコンのスペックのせいもあって動作が重く使っていませんでした。今回、中古のPC、デスクトップとラップトップを購入したのでそれぞれにインストールしてみました。それほどスペックが向上したわけではありませんが、動作が早くなったような気がして、これなら使えるか、と思うようになりました。数年前からバージョンアップされたせいか、少し使い慣れたせいなのか? よくわかっていません。
 まず、星空表示、6月18日20時ごろの岡崎の星空はこんな感じです(図1)、そして、街の明かりや大気の影響が無いとここまで星が表示されます(図2)。まさに、プラネタです。

【6月18日 岡崎から南の空】

【6月18日 光害の無くなった岡崎の空】

 

ちょうど月が出ているので、この月をズームインすると、ここまで大きくなります。画像なので秤動までは考慮されていない?と思って当夜撮影した月と比べると同じに見えます?(図3、図4)

【表示される6月18日の月】


【実際に撮影した月 *時刻は異なる】

 

 

 

 次に今80年ぶりに再爆発と話題になっている新星、かんむり座T星を検索から表示させてみました(図5)。大きな声で言えませんが、街中で2等まで明るくなったとしても一般の人にはインパクトある現象ではないと思います。最近明るくなった新星といえば、2021年に出現したカシオペア座新星です。この新星は「V1405 Cas」という変光星名が付いているので、その名前で検索でするとこれもちゃんと表示されました(図6)。さらに、話題といえば、「紫金山-アトラス彗星(C/2023A3)」です。夕方肉眼でも見えるとされる10月14日を指定するとこんな感じで表示されます(図7)。今の予想ではここまで見えることになっています。軌道要素などは全く入力する必要なく、それもデータ更新で最新のデータで彗星表示が可能です。素晴らしいです。恒星も、追加設定で、1億7,700万個以上が表示できます。これでフリーとは驚きです。宣伝費用はもらっていません。以前、石器時代だったか、PC98で、なんとかナビゲータなど有料ソフト(当時は安価)を使っていましたが、今の私にはこれで十分です。申し訳ありません、有料、高価なソフトを使っている方には無関係なお話でした。

【ベガとアルクトゥルスの間に かんむり座 とT星の位置】


【カシオペア座新星2021】

【肉眼でこう見えるはずの 柴金山-アトラス彗星】

 

2. SkyChart / Cartes du Ciel 

           https://www.ap-i.net/skychart//en/start
 このソフトも知る人ぞ知る、星図表示のフリーソフトです。天体写真を撮影してその領域や星の明るさを把握するためにもう必須になっています。もう何十年前か、「メガスター」とか「ガイド7」とか名前は忘れかけている星図表示のソフトを海外から直接購入して使っていました。当時、変光星観測にAAVSO星図のある星以外はGSC光を使っていました。星にそのC光度が併記されるので変光星観測のために印刷して使っていました。A4キングファイル2冊の資料として今でも残っています。
 これに代わる、観測用星図表示ソフトが「SkyChart」です。おそらく、windowsがwin7になって以降、このソフトを使い続けています。単に星空や暗い星の表示だけなら「Aladin Sky Atlas」や「Google Sky Map」などがありますが、個々の星の情報を知るには、このソフトが簡単です。 最近では、デフォルトで、GAIA EDR3カタログが使えるようになっていて、21等までのデータを追加インストールして使っています。そんな暗い星は、ほとんど必要ありませんが、新星など新天体の同定などには役立っています。先日、「Gaia DR3 1834816320996627840」というYSO天体のスーパーフレア現象をとらえました。この時にこのソフトで表示させたスクショ画像が残っていました(図8、図9)。

 

【Gaia DR3 1834816320996627840の周辺】


【Gaia DR3 1834816320996627840】



3.GIMP  https://www.gimp.org/
 最後は、天文には直接関係ありませんが、フリーの画像処理ソフトです。天体写真の画像処理は、「Photoshop」と「ステライメージ」を主に使っていますが、「Photoshop」は複数のPCにはインストールできないので、これに代わるソフトとして今回入手した中古PCに入れてみました。実はこのソフトも以前にインストールしていたことがありましたが、どうもなじめず使っていませんでした。習うより慣れろ、基本のレベル補正、トーンカーブ補正、アンシャープ、レイヤー合成、レタッチ・・・など少し慣れてきました。まだ、ほんの一部の機能しか使っていませんが、プラグインでいろんな能が使えそうです。「Photoshop」に引けをとらない多機能では?と思うようになりました。画像処理といっても色補正やレタッチ程度の私には、これで十分です。先日21日に撮影した月の画像をGIMPを使ってレベル補正とアンシャープマスク処理した、ビフォー・アフターの画像がありました(図10、図11)。

 

 

 

【オリジナル 6月21日 満月前夜の月】

【画像処理後】

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