2/17早朝の撮影画像からに VSXに登録されている OGLE-BLG-ELL-12042 という変光星が増光しているのに気付きました。調べてみると、ASAS-SNでも1等以上の増光を捉えていました。VSXの要素をみると、変光範囲は、15.187 (0.181) Ic と小さく、ELL というタイプとありました。 ELLとは、Rotating ellipsoidal variables で、食の可能性のある近接連星などと説明があります。詳細はわかりません。次に、Simbad で該当位置から調べると、OGLE-BLG-ELL-12042で、タイプは「CV候補」となっていました。ASAS-SNのデータからも、過去、増光の無かった星なので、CVの増光の可能性が高いと思い、VSOLJに報告しました。
  報告時の情報不足と同定が不確かだったので京大の加藤先生にはご迷惑をおかけすることになりましたが、VSOLJの伊藤さんの位置観測から OGLE-BLG-ELL-12042で間違いないことがわかりました。この、OGLE BLG-ELL-12042は、CX137 = CXO GBSJ175553.2-281633 と名前もついている星でした。そこで、加藤先生から、[vsnet-alert 27423] CX137 = CXO GBSJ175553.2-281633 = OGLE BLG-ELL-12042 outburst が発信されました。この、CX137 = CXO GBSJ175553.2-281633 をネットで少しだけ調べてみると、論文やレポートに出てくる有名な星でした。しかも、X 線で最初に検出された連星だそうです。長期観測から、CVの可能性を示唆する光度変化が捉えられたり、約 10.345 時間の公転周期を持つ食連星系としても分類されているようです。過去の変動からCV候補となっていましたが、今回の増光でそれが実証された貴重な確認だったかもしれません。
 増光はその後も続き、12g等台まで達した後、現在は、伊藤さんやASAS-SNの観測から元の明るさまで暗くなっているようです。

今回、記録として残しておくためにブログにおきます。

 

2/17 増光を捉えた画像から

ASAS-SNでも

 

パンスターズカラー画像では青い星*(*色指数から実際は橙色 金田さんより)

 

その後の撮影

 

減光中