手紙 | 不思議、大好き!

不思議、大好き!

文章はすべてフィクション。ほぼ1話完結。

希望の数だけ失望は増える。出会いの数だけ別れは増える。 って誰かが歌ってたけど、淋しさが身にしみる。

なんだか淋しくなった。

そういえば、最近は急に寒くなったね。何かを暗示していたかのように。寝てもさめても、君のことばかり考えていた季節が過ぎ去る気がして、淋しくなったのかな。

また君に自分勝手だと怒られそうだけど、伝えたかったことがある。

君は最後の電話で、『好きだよ』って言ってくれたね。とても嬉しかった、とても。思わず僕も声で伝えそうになった。

でも、僕にはその資格がないのを知ってた。想像ならまだしも、肉声で伝えるとなると、僕には誰かを好きになりそれを伝えるだけの資格がなさすぎる。それを十分すぎるほど痛感してたから、言えなかった。

僕は貧弱だね、勇気がないね。君を傷つけたくなかったし、失望させたくなかったんだ。君は今まで充分傷つき、今もそうした過去を、無意識のうちに抱えてる。

君はもう傷つくべきじゃない。

君はもう苦しんだりすべきじゃない。

君はとっても綺麗だよ。君はとってもとっても綺麗なんだよ。君は苦しんだ分だけ、人よりか大変な辛い思いをした分だけ、身も心も綺麗になったんだって僕は思う。

だから、自信を持って。大丈夫。大事なのは昔じゃない、今君が綺麗だって事だよ。

そして、これからは身も心も綺麗でいてね。そう、これからも。綺麗になる努力を続けてほしい。

昔に戻ることは簡単だけど、その純情と美しさを保ち続けて。危険で怠惰なところになんか行っちゃダメだよ。健全であってほしい、維持するが故に誰かに胸を貸せなくても、健全であってほしい。

僕は君と音信不通になってもそう思ってる。君のことは絶対に忘れない。とても綺麗な女の子がいるっていう、その生きてるっていう存在感は、僕の中で決して消えはしない。

話が少しそれちゃったね。もう一回、伝えたいことに戻そう。最後に一番言いたかったことを伝えます。


好きだよ。

愛してる。

できればこの手で、僕のこの手だけが、許されることとして、君を愛し尽くしたかった。

誰にも君には触らせない。そう言える存在でありたかった。それくらい想ってた。

いつか話したデートもしてみたかった。もっと若い時代から、君が傷つきはじめる前から、君との思い出を築きたかった。素敵な思い出で埋めたかった。

でも、現実はそうはいかないね。僕は周囲に幸せと思われ、どんどん孤独になるだけだけれど、君は違う。君にはまだ素敵になりうる時間がたくさんある。

これからは、今度こそ、素敵な人生を歩んでください。もしよかったら、この僕の想いはおぼえていてほしいな。僕も君から愛され、僕も愛したことは忘れない。

じゃあね。

ごきげんよう。

いつまでも。